dGamesさんのゲームマーケット2018秋の新作『#FINDART』を遊びました。
1~8人で遊べる絵の具で遊ぶゲームです。
絵の具を用いた、コミュニケーションゲーム……と言えるのでしょうか。
コンポーネントは12色分の絵の具とキャンバス、後は大量のポストカードです。
ルールはかんたん、絵の具を使ってポストカードに絵を描いて、1人ずつ出来上がったものを発表して、良い作品に投票していき、最も投票が集まったプレイヤが勝利。
これはゲームなのか?
けっこう、愕然としました。
さすがにどうなのでしょう。
お題カードがあって、その指示通りに絵を描くなどでは、まだゲーム感があります。でも、自由に絵を描いて投票するだけでは、それはお絵描きゲームではなく、お絵描きです。
大丈夫なの……? と思いつつ、遊んでみました。
まずは、ルールブックにあった「デカルコマニー」という技法を試してみました。
これはキャンバス用紙に絵の具を乗せた後、もう1枚キャンバスシートを上から重ねて、上から押しつけながらスライドして、模様を作るという技法です。
こちらの写真は、ぺこらさんによるものでタイトルは「うさぎのジャンプ」。
一方、こちらは秋山の作品「四季」です。
分かりますでしょうか。
圧倒的に負けています。正直、お互いの絵を見せ合うまでは、まったくゲームをしている感がなかったのですが、タイトルをつける難しさ、そして見せあったときに「あっ、負けた!!」と本能的に分かった瞬間、ゲームになるわけです。
ちょっと悔しかったので、もう一度、デカルコマニーで遊びました。
まずは、ぺこらさんの「魔法使いの弟子」。
右下に見える青が魔法使いの弟子です。両目が開いていて、足が伸びているのも分かります。中央の黄色と左に伸びる青が魔法だそうです。
続きまして秋山の「鯉の滝登り」。
またしても負けています。
指摘を受けずとも分かります、凍てついた炎とか、人魂とかいろいろ考えたのですが、どんなストーリーも「魔法使いの弟子」には勝てません。負けました。
続いての技法は「ストリング」。基本はデカルコマニーと一緒ですが、今度はキャンバス用紙の間に糸を乗せて、その糸を引っ張ることで、動きをつけるわけですね。
まずは、ぺこらさんの「ボクシング」。赤いところがグローブだそうです。
そして、今こそご覧ください! 秋山の超絶自信作「鬼灯」。
どうですどうです? 良くないですか? これは圧倒的に鬼灯ですよ。3戦目にして、ついに勝ちました。100人が認める傑作ですよ、これは!
せっかくなので、ストリングも2回やってみようということで、ぺこらさんの最後の作品「忍び寄る魔の手」絵の具だけでなく水も使っていました。
秋山の最後の作品は「社交ダンス」。こちらは、どちらもちょっと今ひとつですよね。
ストリングは、やっぱり、いかに糸感を出すかですね。難しいです。
と言うわけで、写真多めでお送りしました。
ルールブックには、もうひとつ第3の技法として「マーブリング」が紹介されていましたが、こちらは準備が面倒だったので、今回は見送りました。
遊ぶ前までは、まったく何も面白そうに感じませんでしたが、遊び始めてから評価が180度、反転しましたね。
ゲームかどうかという判断についてですが、個人的には「命名」という行為にゲーム性を感じました。たとえば「うさぎのジャンプ」は、まあ、誰が見てもうさぎっぽいです。でも「魔法使いの弟子」はどうでしょうか? あの右下の青い塊に人間の形状を見出し、このタイトルをつけることで、真ん中の黄色を魔法に変えさせることで、一気にストーリーが現れるわけです。
遊ぶ際は、念のためテーブルが汚れないよう新聞紙を引くことをオススメします。
面白かったねー! マーブリングは専用の絵の具を使って、学校でやったことがあるよ
ぼくも昔、やったことがあるような気がする。マーブリングっていうか、Tシャツを作ったよ。袖とか裾をねじって、輪ゴムで留めて、絵の具の入ったバケツに放り込むの
それ、マーブリングとぜんぜん違うよ? 大丈夫?
いや、いま、思い出したんだよ
デカルコマニーは初めてやったけれど、狙わない方が、良いものができる気がする。後は、いろんな角度も何度も見ながら、タイトルを考える! 面白かった!!