ワンドローさんのゲームマーケット2019秋の新作『文絵のために2 星見台高校の怪』を遊びました。
デザイナーはカナイセイジさん。タイトルから察せられる通り『文絵のために』の続編です。
前作『文絵のために』について
前作『文絵のために』は、傑作中の傑作で、2017年に遊んだゲームのなかでも、5本の指に入る、素晴らしい作品だと今でも信じています。
シリーズ第2弾が発表された瞬間に「え、マジで? 買うわー」と思うと同時に、一抹の不安もありました。と言うのも『文絵のために』には、計3つのシナリオが収録されていましたが、最も気に入ったのは、体験の鮮烈さもあったかもしれませんが、1本目のシナリオにして表題作の「文絵のために」だったからです。果たして続編が、原作を越えることなんて出来るのでしょうか……?
極上の体験で、感情を更新するシリーズ第2弾
果たして1作目より面白い2作目なんて存在しうるのだろうか……?
結論から言うと、まったくの杞憂でした。
いえ、それどころか、予想は、完全に裏切られました。
シリーズ1作目で慣れ親しんだシステムであるにも関わらず、どうすれば、その体験を越えることが出来るのでしょうか?
ちょっと不思議でならないのですが、敢えて説明をつけるとすれば、それは、カナイセイジさんが優れたゲームデザイナーだから、としか言えないでしょう。
ええ、『文絵のために2 星見台高校の怪』は、前作『文絵のために』を越えています……!
感想
このシリーズは、1度遊んでしまうとネタが分かってしまうので、いわゆるネタバレ禁止系の作品と言えるでしょう。
従って、作品の中身には言及しませんが、ほんとうに素晴らしかったです。
収録されているシナリオは、前作と同じく3本。表題作の「星見台高校の怪」の他、「じれったい2人」と「奇跡への架け橋」です。
表題作の「星見台高校の怪」からして非常に面白く、充分に良かったのですが、特に良かったのは3本目の「奇跡への架け橋」です。
これは、
ほんとうに、
奇跡。
それ以上、表現のしようがありません。
何が起こっているのかを想像し、デザイナーがプレイヤーに何をさせようとしているか、どういう体験をさせようとしているのかを考え、ストーリーに従うように行動したときに見えた、あの奇跡……!
エンディングは、感動のあまり少し泣きました。
前作が好きな方は、まったく心配ありません、すぐにでも本作をプレイしていただきたいですし、タイムリープ物や、2人用協力ゲームがお好きな方、もっと言うと、ありとあらゆる物語体験が好きな方に、強くオススメします! マジで、てらいなく、傑作です!!
一緒に遊んだぺこらさんの感想
いいね、良かったよ。遊ぶ前から『奇跡への架け橋』は面白そうだなって思ってたの
優れた嗅覚だね
あっきーは何作目が好き?
さ
3番目でしょ! 分かる~
言わせてよ!
でも、終わっちゃったねえ
『文絵のために3』出るらしいよ
え、どこ情報!?
朗読劇のクラウドファウンディングの、リターンのひとつに『3』に出演する権利があったよ
『3』では誰がフィーチャーされるかなあ。設楽先輩かなあ。正博のご飯いっぱい食べられるかなチャレンジとかないかな? 飯! 飯! 部活! みたいな。部活を挟まないとバッドエンドに行っちゃうの
ちょっと、マジで、何を言っているのか、さっぱり分からないけれど、あんまり予想すると、作るカナイさんが大変になっちゃうから言わない方がいいよ
カナイさんなら大丈夫だよ! あ、これはどうかな、100日後に死ぬ文絵
パクりじゃねーか
終わりに
今さらながら、タイミングが合わなかったこともあり、朗読劇に行けなかったことが悔やまれます。
再演を強く希望すると共に、『文絵のために3』のリリースをお待ちします!!