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ボードゲーム『Dr.STONE ボードゲーム 千空と文明の灯』の感想

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 週刊少年ジャンプで連載中の漫画『Dr.STONE(ドクターストーン)』をボードゲーム化した『Dr.STONE ボードゲーム 千空と文明の灯』を遊びました。
 1人から4人用のボードゲームです。

ゲームの概要

 プレイヤーはコハクやクロムなど石神村の住人となり、ルリを救うために千空と共に素材を探索し、科学のちからを用いて変換し、目的を達成することを目指します。
 トライ&エラーに重きを置いたデザインで、全3エピソードから構成されます。

ゲームの感想

 激烈に面白かったです
 ありていに言って、傑作ではないでしょうか?
 ただ、この作品を評価できるかどうかは、原作を知っているかどうかが大きいなと感じました。


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 一般的なボードゲームとは、ちょっと違うなと感じました。
 デザイナーがカナイセイジさんなのでそう思ってしまうのですが、『文絵のために』から非対称要素を取り除き、1人ないし3人~4人で遊べるようにした、と言えます。
『文絵のために』は死の運命に囚われた少女を救い出すために試行錯誤するゲームでしたが、この作品は限られたラウンド数で科学するゲームです。ゲーム的な表現になりますが、初見殺しが多く死に覚えゲーと言えるでしょう。
 しかし、このデザインに対して、私は、とても、しっくり来ました。


 原作『Dr.STONE』の好きなシーンに、千空が科学という概念に対する持論を述べるシーンがあります。

「『科学ではわからないこともある』じゃねえ。わからねえことにルールを探す。そのクッソ地道な努力を、科学って呼んでるだけだ……!!」

 千空の言葉を借りるなら、エピソードクリアのために試行錯誤を繰り返し、なんとか攻略手段を見つけるという行為は、言わば科学と同じなのです。
 そして、そう考えると、このゲームはプレイヤーに科学することを要求しているわけで、とても原作再現度が高いと言えるのです。


 2年ほど前でしょうか、テレビで『ドクターストーン』にハマっているという少年がインタビューに答えているのを見たことがあります。彼は『ドクターストーン』がきっかけで科学に興味を持ち、そのノートには様々な計算式と、身の回りのもので、すごいものを作り出す図式がまとめられていました。
 とても良いな、と感じたことを覚えています。
 あの少年は、果たしてこのボードゲームを買ったでしょうか。
 あるいはこのゲームがきっかけで、彼と同じように科学に興味を持つ子が現れれば、このゲームが本質的に持っていた勝利条件が達成されるなと感じました。


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 総プレイ時間は、6時間半
 けっこう時間が掛かり、たいへんでしたがクリアすることができて良かったです。難しいかもしれませんが、第2弾も期待したいですね。

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