雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

オススメの謎解き&ボードゲーム&マーダーミステリーを紹介しています

ボードゲーム『アンドールの伝説 拡張セット いにしえの呪縛・遺聞』の感想

f:id:sinden:20210906171533p:plain
 協力ゲームの傑作『アンドールの伝説』シリーズの最新拡張である『アンドールの伝説 拡張セット いにしえの呪縛・遺聞』を遊びました。
 ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。

ゲームの概要

竜タロクを倒した後、アンドールの勇者たちには、さらなる冒険が待ち受けていた。
西方よりの民の力を借り、焼け落された農場は再建された。彼らはアンドールの森の精アルバクを引き連れていた。やがて勇者たちは、未知の強敵と対峙することになる。氷の魔神。古の大地の精。スクラルの長。そしてついには長いあいだ灰色山脈の内部に秘められし謎を解き明かすことになるだろう。

https://arclightgames.jp/product/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E3%81%84%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%88%E3%81%AE%E5%91%AA%E7%B8%9B%E9%81%BA%E8%81%9E/

『アンドールの伝説』基本セットと組み合わせて遊ぶことで、新たなシナリオが楽しめる拡張セットです
 物語的には『アンドールの伝説』と『アンドールの伝説:北方への旅立ち』の間に位置しますが、ゲームの難易度としては最高レベルなので、リリース順に従い『アンドールの伝説:最後の希望』まで遊んだうえで、本作に着手した方が良いかもしれません。

ゲームの感想

 収録されているシナリオは3つだけですが、リプレイ性を強く意識したデザインになっており、実際には2倍以上の回数が楽しめる工夫がされています。従って、長く『アンドールの伝説』を楽しんできたプレイヤーとしては、待ち望んでいた新作と言えます。
 しかし、その一方でルール的な解釈が難しく、英語ルールや、英語カードを確認しても「これはどういう意味なのだろう……?」という箇所がいくつかあり、プレイヤー間で協議しながら遊び進めました。


 また、難易度的な意味でのインフレも激しく、いままでに発売された、すべての『アンドールの伝説』を遊んでいるプレイヤーでも歯ごたえどころではなく「これは無理ゲーなのでは?」と首を傾げるレベルでした
 具体的には、1回敗北して、1回目の敗北を糧に、2回目は最初から最適な行動をしていっても、ダイス運によっては負けることがあります。
 これがクトゥルフ系のゲームであれば、フレーバー的に人類が負けることは織り込み済みなので「実質勝利」と納得できるのですが、本シリーズは「ちゃんとやれば、ちゃんと勝てる」ゲームだったので、今回はちょっとしっくり来ませんでしたね。

終わりに

『アンドールの伝説』は大好きなシリーズですが、さすがに限界なのかもしれません。そんなことを感じさせた拡張でした。
 ドイツでは『アンドールの伝説』のデザイナー、M.メンツェルによる新作協力ゲーム『ロビンフッドの冒険』がリリースされており、国内でも日本語版の準備が進んでいるという話を聞きました。今後は、新シリーズに期待したいですね。