ロシアのユーリ・ヤムシュチェーコフによる協力型推理ゲーム『ポケット・ディテクティヴ』を遊びました。
1~6人で遊べる協力型のミステリーゲームです。
ゲームの概要
『ポケット・ディテクティヴ』は刑事や新聞記者となって事件解決すべく、証拠や証言を集め、真相を明らかにする推理ゲームです。
原作は事件ごとに小箱形式で販売されていましたが、日本語版では『Pocket Detective』『Pocket Detective №2』『Pocket Detective: Die Bombe tickt』の3作を1箱にまとめセットとして販売しています。
コンポーネント破壊はありませんが、一度、遊んでしまうとネタが分かってしまうので、一度しか遊べない系のゲームです。
ゲームの感想
3作クリアに要した時間は2時間半ほど、点数は78点、57点、8/10でした。
1作目の『Pocket Detective』はエッセンシュピール2019で英語版を購入してプレイ済みです。従って、今回は再プレイとなりますが、日本語版なので気持ちも新たに取り組むことができました。
さすがに1作目は犯人を覚えていたので、半ば確認するようにプレイしましたが、2作目と3作目は初見だったので、新鮮に楽しむことができました。
改めてプレイして感じたのは、時間という概念がうまく使われているなということです。
本作では時間の掛かるアクションを取ると、ゲーム内時間が経過し、この経過量に応じて状況が変化したり、点数が下がったりします。
英語版を最初に遊んだときは、言語の壁に阻まれたこともあり、プレイミスが多々あり、やや納得感に欠けるという印象でしたが、今回、改めて日本語版を遊んでみて、その評価が変わりました。
果たして、時間を掛けてこの人物を追及するべきか否か。
答えを知り得ないプレイヤーにとっては、すべての選択が等価に見えるので、その中でも、可能な限り少ない時間で真相に辿り着くことを考えると、蓋然性の高さについて検討することになります。
わずかな表現、わずかな情報から、怪しさを嗅ぎ取り、可能な限り効率的に調査を進めていく……。
本作では、そんな他のゲームでは、なかなかできない体験を得ることができました。
終わりに
本シリーズはロシア本国においても、いったん3作目で中断している様子です。
シリーズ第4弾に相当するかどうかは分かりませんが『Cthulhu Detective』という作品が今年、発売されている様子です。タイトルから察するにクトゥルフ物のようですが……いずれプレイできる日が来ることを祈ります。