雲上四季

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マスタッシュさんの『エリザベス姫と古びた城』が面白かった話

 主にKindleでゲームブックをリリースしている幻想迷宮書店さんより、ナゾトキゲームブックの第2弾として『エリザベス姫と古びた城』が発行されました。
 著者はマスタッシュのナガノさん、エリザベス姫シリーズを筆頭に、様々なリアル謎解きゲームを発表されている方です。
 7月21日に配信が始まり、早速、読んでみたのですが超面白かったです。

エリザベス姫と古びた城 ナゾトキブック (幻想迷宮ゲームブック)

エリザベス姫と古びた城 ナゾトキブック (幻想迷宮ゲームブック)


 エリザベス姫シリーズは『エリザベス姫の孤独』『エリザベス姫の憧憬』『エリザベス姫の焦燥』を遊び済みですが、どれもレベルが高く、ひとつでも遊べばマスタッシュさんのファンになること請け負いです。
 とにかくエリザベス姫のキャラクタが魅力的なんですよね。
 たくさんの従者を従えて、わがままなお姫様であるところのエリザベス姫は、破天荒で、いつも従者を振り回しているのだけれど、それは寂しがり屋の裏返しで、けっこう良い子なのです。


 本作『エリザベス姫と古びた城』は、ゲームブックという性質上、今までの作品と比較すると明らかに文字量が多く、エリザベス姫はもちろん、彼女に仕える従者たちもしっかりと深掘りされています。
 今回も「やれやれ、また我らのお姫様が無理難題を言い始めたぞ」という出だしなのですが、けっこうハートウォーミングな展開で、特に最後の謎は、今までに解いた謎の中でも格別、優しかったです*1


 幻想迷宮書店さんのナゾトキゲームブックは、ニチョ謎さんによる『Domino』に次いで2作目となりますが、『Domino』が印刷してペンを使わないと、とても解けなかったのに対し、『エリザベス姫と古びた城』は基本的に一枚謎の範疇に収まっており、一部はメモを取りたくなるけれど、頭だけでも充分に解くことができます。
 なので、朝、Kindleで購入して、電車の中などの移動中に読み進めて、お昼休みにちょっと深く考えて、夕方、帰宅する頃にはグッドエンドに辿り着けるくらいの難易度です。良いです。
 敢えて難点を挙げるならば、ヒントがまったくないことでしょうか。
 謎の解説は掲載されているので、いざとなれば答えを見ればいいわけですが、各問にひとつずつ、ヒントが合ってもよいのではと感じました。


『エリザベス姫と古びた城』も『Domino』もKindle Unlimitedという月額980円で電子書籍読み放題枠に入っていて、最初の30日間は無料なので、Unlimitedで読むのがオススメです。

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『Domino』の感想も書いています。
www.unjyou.com

*1:謎自体は難しいので、易しいわけではないです。優しいのです