- 作者: 田代裕彦,睦月ムンク
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2004/04
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
五十ページで第一の被害者、百ページで第二の被害者、百五十ページで第三の被害者。前巻において被害者はたったひとりしかおらず、また展開も遅々として進まなかったのに対し、今回は圧倒的なスピードでただひたすらに攻めてくる。しかも嵐の山荘。そして何処か京極堂を連想させる平井骸惚。主人公が登場する女性キャラの全員に好かれているのは、ライトノベル所以、あるいは編集部の以降だろうが、それを差し置いてもしっかりとミステリしてるし、探偵論に触れる言説も最後の方には見受けられた。テンポよく進む講談調の語り口はより洗練され、デビューしてから確実に上手くなったと言える一冊。一巻を読んで気に入った人は是非。