同じ年に良いライトノベル作家がデビューしていたりはしないだろうかと思い、ライトノベル系新人賞受賞者・デビュー作リストを参考に、2000年度以降のライトノベル系新人賞受賞者をリストアップしてみました(電撃小説大賞のみ最終選考なども入れてあります)。*1
2000年度(17作)
- 電撃大賞
- ファンタジア長編小説大賞
- 鏡貴也「武官弁護士エル・ウィン」
- 清水良英「激突カンフーファイター」
- 年見悟「アンジュ・ガルディアン」
- 伊澄優希「トレース&トレース でたとこ勝負の超新星」
- スニーカー大賞
- 角川学園小説大賞
- 鷹野良仁「新任艦長はいつも大変!」
- エンターブレインえんため大賞
2001年度(25作)
- 電撃大賞
- 電撃hp短編小説賞
- ファンタジア長編小説大賞
- スニーカー大賞
- 角川学園小説大賞
- 咲田哲宏「竜が飛ばない日曜日」
- 秋葉千景「ルナティック・カーニバル 月の墜ちる夜」
- 高殿円「マグダミリア 三つの星」
- エンターブレインえんため大賞
2002年度(29作)
- 電撃大賞
- 田村登正「大唐風雲記 洛陽の少女」
- うえお久光「悪魔のミカタ 魔法カメラ」
- 有沢まみず「インフィニティ・ゼロ 冬〜white snow」
- 高橋弥七郎「A/B エクストリーム CASE−314[エンペラー]」
- 鈴木鈴「吸血鬼のおしごと The Style of Vampires」
- あかつきゆきや「クリスタル・コミュニケーション あなたの神様はいますか」
- 三上延「ダーク・バイオレッツ」
- 大崎皇一「放課後のストレンジ ユージュアル・デイズ」
- ハセガワケイスケ「しにがみのバラッド。」
- 岩田洋季「灰色のアイリス」
- 電撃hp短編小説賞
- 名瀬樹「アンダー・ラグ・ロッキング」
- 在原竹広「桜色BUMP」
- ファンタジア長編小説大賞
- 貴子潤一郎「12月のベロニカ」
- 高瀬ユウヤ「攻撃天使1 スーサイドホワイト」
- 桑田淳「ラキスにおまかせ すべては勅命のままに」
- 弐宮環「エレメンツ・マスター」
- 長野聖樹「WSW exodus 地平の涯へ、ぼくらは転がり続ける」
- 富士見ヤングミステリー大賞
- スニーカー大賞
- 角川学園小説大賞
- エンターブレインえんため大賞
- スーパーダッシュ小説新人賞
2003年度(30作)
- 電撃大賞
- 電撃hp短編小説賞
- 日比生典成「かぐや日記 〜GIRL meets BOY from AKITSUSHIMA〜」
- 山科千晶「埋葬惑星 The Funeral Planet」
- おかゆまさき「撲殺天使ドクロちゃん」
- ファンタジア長編小説大賞
- ひびき遊「天華無敵!」
- 一乃勢まや「ISON-イソン-」
- 秋穂有輝「開演!仙娘とネコのプレリュード 仙・龍・演・義」
- 雨木シュウスケ 「マテリアル・ナイト 少女は巨人と踊る」
- 八街歩「パラダイス・メーカー オラが村ぁ平和」
- 明日香々一「王国神話 空から降る天使の夢」
- 富士見ヤングミステリー大賞
- スニーカー大賞
- 浅井ラボ「されど罪人は竜と踊る」
- 仁木健「マテリアル・クライシス MISSION★しっぽとテロリスト」
- 谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」
- 角川学園小説大賞
- エンターブレインえんため大賞
- 坂本和也「リアルライフ この時代に生きることを」
- 朝倉衛「カレンダーがーるずOVER!」
- 豊倉真幸「永久駆動パペットショウ」
- スーパーダッシュ小説新人賞
2004年度(34作)
- 電撃大賞
- 電撃hp短編小説賞
- ファンタジア長編小説大賞
- いわなぎ一葉「約束の柱、落日の女王」
- 小泉八束「トウヤのホムラ」
- 鈴木大輔「ご愁傷さま二ノ宮くん」
- 尼野ゆたか「ムーンスペル!!」
- 六甲月千春「まおうとゆびきり」
- 和井契「SAKURA-ment」
- 富士見ヤングミステリー大賞
- 田代裕彦「平井骸惚此中ニ有リ」
- 岡村流生「黒と白のデュエット」
- 名島ちはや「仮面は夜に踊る」
- 壱乗寺かるた「さよならトロイメライ」
- スニーカー大賞
- 角川学園小説大賞
- エンターブレインえんため大賞
- 田口仙年堂「吉永さん家のガーゴイル」
- 星隈真野「駒王神社深川家物語 神楽と丹生」
- 扇智史「閉鎖師ユウと黄昏恋歌」
- 卯月勇太「バッドボーイ×バッドガール」
- スーパーダッシュ小説新人賞
- MF文庫Jライトノベル新人賞
2005年度(46作)
- 電撃大賞
- 電撃hp短編小説賞
- ファンタジア長編小説大賞
- 富士見ヤングミステリー大賞
- スニーカー大賞
- 角川学園小説大賞(46作)
- エンターブレインえんため大賞
- スーパーダッシュ小説新人賞
- 山形石雄「戦う司書と恋する爆弾」
- 岡崎裕信「滅びのマヤウェル その仮面をはずして」
- 影名浅海「影≒光」
- 番棚葵「戦え! 松竹梅高等学校漫画研究部」
- MF文庫Jライトノベル新人賞
2006年度(29作)
こうして一覧にしてみると、思いの外、一年にデビューする新人作家って多いのですね(そして消えていっている作家も……)。じっくりリストを見て、ヴィンテージの一年を決めるとするならば2002年度かなと思います。
電撃からは『悪魔のミカタ』のうえお久光、『灼眼のシャナ』の高橋弥七郎、『しにがみのバラッド。』のハセガワケイスケ、『護くんに女神の祝福を!』の岩田洋季。富士見ファンタジアからは『煉獄のエスクード』の貴子潤一郎。角川スニーカーからは『円環少女』の長谷敏司、『NHKにようこそ!』の滝本竜彦。また富士ミスからは深見真が、エンターブレインからは野村美月が、スーパーダッシュからは神代明がデビューしています。いずれも今日のライトノベル界を少なからず牽引しており、この時勢に力強く生き残っている書き手です。どのレーベルからも満遍なく出ていますし「当たりの年」に相応しいのではないでしょうか。
2002年組(今、思いついた)はけっこうアニメ化やマンガ化など、マルチメディア化の進められている作家が多いので、『煉獄のエスクード』や『円環少女』は来そうな感じがします。いかがでしょうライトノベルのアニメ化に詳しいid:kim-peaceさん。*2