雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

本と涙と謎解きと、愛しさと切なさとボードゲームと

LEANGATE『reinVERSE』の体験版をやりました。

 ネット上で無料で公開されている同人ノベルゲームの体験版です。LEANGATEの公式サイトからダウンロードできます。reinVERSEリイン・バース、と読みます。面白いので紹介します。キャプチャ画像を勝手に使ってますが、怒られたら削除します。

 吉里吉里で制作されているゲームで、動作はスムーズでなかなか快適です。体験版では第9章までプレイできるようです。BGMやSEの類はなく、立ち絵も一枚絵も彩色されておらず、基本的に写真加工の背景に、線画が重ねられているだけです。レジストリ使いません。実際のゲーム画面は以下のような感じ。

 と、言うわけでここまでだと、シナリオで勝負しているゲームなのかなあと思われるでしょうが、いやいや、全然、そんなことはありません。実はこの色のついていない立ち絵が、じゃかじゃか動くのです! キャラクターひとりにつき、少なくとも30枚はあるのではないでしょうか。もっとあるかもしれません。とにかくよく動くのです。
 ここで紹介するために画像をキャプチャしようと思って、キャプチャするところだけ再プレイしたのですが、高速でテクストを飛ばすと、もう右手を挙げたり、左手を挙げたり、腕を組んだり、瞼を閉じたり、眼鏡を抑えたり、髪を梳いたり、とにかくよく動くのです。プレイしてまったく飽きません
 さらに全画面にテクストが表示される形式なのですが、テクストの始点が、キャラクターの顔より下になっているため、座ったり立ったり壁に寄りかかったり寝転がったりするキャラクターの顔だけは、いつもばっちり見えるのです。文字が邪魔で見えないなんてことはありません。すごいです。

 もっとすごいのが戦闘シーンで、エフェクトがちょう格好いいのですよね。
 上のは山科との模擬戦闘シーンなのですが、空間が破砕されてゆく感じが、実にうまく表現されています。左と右とで、攻撃のbefore/afterなのですが、欠片がボロッと落ちるところまでちゃんと表現されていて、もう「うひゃあああ」という感じ。これは興奮しますよ。
 で、その山科とのシーンを凌駕するのが、槍の少女との戦闘シーン。
 相変わらずイラストは色のない線画なのですが、エフェクトにはちゃんと色がついていて、しかも、これがどんどん動くのですよね。電車のなかで戦うのですが、横にはあまり移動できないけれど、奥行きがあるという空間がエフェクトで表現されているのです。それに槍は縦横無尽に動きますし、血の雨も降ります。

 まあ、そんな感じで絵はよく動くし、エフェクトも豪華です。で、シナリオはどうかと言いますと
 いやあ、これがまたいいんですよ
 物語は主人公が、あるアパートの一室から目覚めるところから始まります。彼はまるで当然のように記憶を失っていて、自分が何者であるか、どうしてここにいるのか、どうして傷ついているのか、そういう諸々を忘れている状態にあります。そこにアパートの主(もちろん若い女性)が帰ってきて「あわわ」となったり、いきなり魔法だとか異能だとか結界だとかいったテクニカルタームが飛び出すのです……が! これが全然、違和感ないのですよね。
 なんとなくの印象ですが、同人ゲームには異能力者同士のバトルを描いた現代ファンタジィと言うか、伝奇物が多くて、このゲームもそのジャンルに括れてしまうと思うのですが、他のゲームとは一線を画しているような気がするのですよね。
 まず表現や描写がとても巧みで、物語運びや展開も自然で、なにより好印象なのは論理的なことです。「こういった物語を作りたいから、必然的にこういった設定が必要」という作り手の声が聞こえてくるようで、やりたいからやった感がないのです。ゆえにシナリオを追っていても不自然さはないですし、むしろ「秋山が記憶喪失になってこの状況になったら、主人公と同じ行動をするだろうなあ」と思わせるぐらい、主人公の行動や判断は、理性的で論理的なのです。
 後は18禁シーンですね。秋山はエロゲーのエロシーンってどうにも苦手で、そこはいつも飛ばします。このゲームも例外ではなく飛ばしたのですが、出だしの部分はちょっとだけ読んで、そこはわりとすてきな感じでした。女性を気遣ってる感がいいですね。秋山だったら電気も消しますけど。


 と言うわけで『reinVERSE』面白かったですよというお話です。
 せっかくなので、うータンさんのレビューにもリンクを張っておきます。面白そうだなーと思ったひとは、体験版からどうぞ! ここからダウンロードできます。