雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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三津田信三『首無の如き祟るもの』

首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)

首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)

 はい、傑作。5つ星です。だって、傑作なんだもん。感想はこちら。い、いかん。書きすぎた。

ミステリにはひたすら事件を複雑にすることでその難易度を上げる作品がある一方で、たったひとつのトリックを仕掛けることで難易度を劇的に高める作品がある。本書は典型的な後者で、作中には様々な謎が散りばめられているが、それらがすべて「あるひとつの事実」によって完全に説明できるという特徴を持っている。

 以下、感想リンク。やはり絶賛されている方が多いですね。この作品はほんとうに読みどころが多くて、また斬新な着眼点でもって感想を書いている方も多かったので、秋山の感想にはないものを、補足するように引用させていただきました。もちろん、今までどおり、誉めるばかりではない感想も引用させていただくことで、客観性を上げています。しかし、いやー、やはり素晴らしい作品には、素晴らしい感想が集まりますね。

今までのは,これだけ盛り上げてそういう終わり方かい!ってことがあって,ちょっとガッカリしてたのだが,「首無」にはそれがない。
満足ーーーー!!!

http://hazardous.blog34.fc2.com/blog-entry-309.html

首無し殺人といえば、いくつか思い浮かべるパターン――死体のすり替えなど――がありますが、本書の場合、それらを念頭において読んだとしても、そう簡単には真相は見抜けないでしょう。
終盤において「首の無い死体の分類」が行われますが、それを一つ一つ検証していったとしても、「ある事実」に気づかない限りは解けません。この首切りの動機は盲点でした。
しかも「分類」が行われること自体にも意味があったり・・・・・・・。驚かずにはいられません。

http://ameblo.jp/magic928/entry-10032827753.html

今後「首切り殺人トリック」の金字塔・象徴として永劫に語られるだろう歴史的作品である。
ミステリ史における意義はともかくとして、本格ミステリとしても最高の結実を見せている。煩雑な事情聴取は表や幕間にまとめてしまい、事件と物語だけを追える構成も心憎い。

http://blog.goo.ne.jp/goldberg1227jp/e/d595bcdbb37f92baad01a375403d567b

純粋にエンタメとして考えれば満足はいくし、読み直して、最初の「編者の記」とかを見ると、上手く作られてるなぁとは感心します。
ただ世の中の絶賛ぶりはちょっと行き過ぎかなと思います。

齟齬とまでは言えないまでも無理やり感は否めない、という箇所が散見される作品です。でも、読み終えてみればそうしたことすらも心地良いと思える、全てが満足感に姿を変えて昇華して行く物語でした。

http://from1985.pekori.to/cgi/gotakuroku/log/eid603.html

序盤こそ、なかなか乗り切れなかったのだが、中盤以降一気に読まされ、更に怒涛の
終盤・解決編は圧巻の一言。
好みの問題もあるのだろうが、探偵小説の禍々しい香りがプンプンする。

http://blogs.yahoo.co.jp/iizuka3803/48814660.html

ここまでだと普通に「横溝正史チルドレン」という印象だが、この作品はさらにその完璧な論理を
最終章でことごとくこれでもかこれでもかと覆し、怪奇文学と本格推理を芸術の域にまで
高めてしまった!!
人間ドラマなんてない。登場人物に深みもない(反論はしばし待て)。論理の為の動機、
論理のための行動、論理のための発言。それらの全てが最後に繋がる、伏線のドラマだ!!

http://blogs.yahoo.co.jp/yukiaya1031jp/49286565.html

いやぁ、満点出すのは久しぶりだな〜

http://agreeable.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_db6d.html

 推理小説における美しい部分の粋を集め、できた結晶を粉々に砕く。
しかし砕かれた破片の一つ一つがなお幻想的な光を放っている。
イメージにするとそんな感じでしょうか。

まさしくラストの解明部分は圧巻で、探偵役の刀城言耶自身が挙げた三十七項目にもわたる謎や問題点が
次々と解明されていく件は息つく間もないおもしろさ。久しぶりにミステリでのカタストロフィを味わっ
た。ましてや二転三転するどんでん返しとくれば、これはもうお手上げというしかないではないか。ここ
で驚かない人はいないだろう。ぼくは二回アッ!と声をげてしまった。

http://blogs.yahoo.co.jp/sayuppe02/49451553.html

ちょっと大袈裟過ぎない?って思われるかもしれませんが、本格ミステリの様式を敬愛する方にはこの醍醐味が満喫できる作品かなと思われます。

http://myhome.cururu.jp/wagogoro/blog/article/91001203437

 鳥飼否宇の「中空」もそうでしたがこの閉鎖的な集落の雰囲気が
ミステリ好きにはたまりません。跡目争い、連続殺人、双子、古井
戸、伝説、さながら「ミステリの玉手箱や〜〜〜!」といったとこ
ろでしょうか。

http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/47621414.html

三津田さんを敬遠してる人にも安心して読めると思います。
なにせミステリ好きにはたまらない設定が多く仕込まれてますからねw
横溝正史を彷彿とさせる舞台、密室殺人、首無し屍体の分類講義etc・・・
そして何より一番の見所はラストの謎解きシーン!

http://plaza.rakuten.co.jp/torpor/diary/200706140000/

登場人物が多い上、「小説の中で過去の事件を紹介する」という形、
さらにその執筆者も探偵役の作家「刀城」ではなく
事件を担当したた警官の妻という設定のため
とにかく「ややこしいことこの上なし」です。
さらりと読み流すことはまず不可能。

http://blog.goo.ne.jp/rinsuzuki/e/7833511737d73920bc7064777e1b5d4c

余計なこと書くとネタバレになりそうなので歯がゆいのですが、トリックとはどう「見せる」ものなのか、叙述とはどう「仕掛ける」ものなのか、そのあたりは、本作がまさにお手本になると思います。

http://shibatay.livedoor.biz/archives/50944740.html

 大分読みやすくなったということだったが、古色蒼然のストーリー(そう感じたのは、私だけかもしれないが…)と、古くさい文体で、読みずらいこと甚だしかった。

http://blogs.yahoo.co.jp/kofu65y/14956784.html

っていうかこの作りじゃないとこの本のすごさ、面白さがでないですよね〜
いや〜こういう設定好きだな〜

http://blogs.yahoo.co.jp/hqsds571/24309505.html