推理系ボードゲームのはしり『クルード』は大好きなゲームです。
小学生の頃に、プレゼントで貰い、付属の推理シートがなくなるまで遊び、さらに遊ぶためにエクセルで推理シートを自作してコピーして、さらに遊びました。
その『クルード』を題材とした映画『殺人ゲームへの招待』を観たのですが、これが、また面白かったです。
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- 発売日: 2005/10/03
- メディア: DVD
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クルードとは
- 出版社/メーカー: トミーダイレクト
- 発売日: 2006/11/02
- メディア: おもちゃ&ホビー
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プレイヤはミスター・グリーンやミセス・ホワイトなどの人物に扮し、屋敷で起こった殺人事件を解決すべく動きます。
推理の対象は、犯人、凶器、そして殺害現場です。これらは、すべてカードで表現され、ゲーム開始時にランダムで1枚ずつ封筒に入れていきます。つまり、この封筒に入れられた犯人と凶器と殺害現場の1セットが真相となるわけです。
残ったカードはプレイヤに配られ、証拠として扱われます。各プレイヤは屋敷内を探索し*1、他のプレイヤを尋問し、証拠や証言を集め、封筒に入れられた真相を推理していきます。
クニツィアの『カテリーナの陰謀』も、シド・サクソンの『スルース』も、ワレスの『P.I.』も、ギルベルト・オーベルマイアの『ブラックウィーン』も、昨年、テンデイズゲームズさんがリリースされた『4人の容疑者 湯けむりに消えた謎』も、すべて『クルード』のシステムを踏襲しており、間違いなく古典的名作ゲームと言えるでしょう。
- 出版社/メーカー: テンデイズゲームズ
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殺人ゲームへの招待とは
そんな『クルード』を題材とした映画が『殺人ゲームへの招待』です。
物語は、ある山奥の屋敷に招待客が集まるところから始まります。登場人物はマスタードやスカーレット、グリーンやピーコックなどの偽名を与えられ、それぞれ秘密を抱えている様子です。しばらくすると執事を名乗る男性が、招待客の共通点は脅迫されていることを明かし、その脅迫のネタを知っていることを匂わせます。そのとき、部屋の照明が消えたかと思うと、ミスター・ボディの死体が転がっていた!
という感じです。
全体的に深刻になりすぎないようにコミカルに仕上げられており、あまり肩にちからを入れることなく楽に見ることができます。
3種類の結末
特徴的なのはエンディングが3種類も用意されていることでしょう。
DVD版には3種類のエンディングのすべてが収録されていますが、1985年にU.S.A.で公開されたときは、劇場ごとにランダムだったそうです。これは、けっこう意欲的ですよね。友達と同じ映画を観たと思ったら、お互いに知ってるエンディングが違うなんて驚きです。
結末が一定でないゲームを題材としているからこその仕掛け、でしょうか。
DVDで見ると1回、エンディングまで辿り着いた後に「いかがだったでしょうか? え、お気に召さない? では、こういう終わりはどうでしょう」と次々と終盤のシーンから再開するので、なんとなくループしてる感があります。
エンディングによって伏線回収の仕方が異なり、斬新でした。
終わりに
ボードゲームの『クルード』は、今、遊ぶとダイス運によるランダム性が高く、推理に集中できないという観点において、古臭さを感じますが、映画の『殺人ゲームへの招待』は、ぜんぜん面白かったです。
推理ゲームが好きな方は、是非、機会を作って観ていただければ幸いです。
*1:秘密の通路が見つかることも!