先日のTeam Escapeに引き続き、エッセン・シュピール参戦に合わせて、Mystery Rooms社のEssen店に乗り込み、常設されていたルーム型公演『The Captain’s Secret(船長の秘密)』、『Danger alert in the Mining Shaft(炭鉱に鳴り響く警報)』、『Escaping the Mental Asylum(精神病棟からの脱出)』に挑戦しました。邦題は今、考えました。
会場について
Mystery Rooms Essenの会場は、エッセン中央駅から北に徒歩10分ほどの立地です。市内からのアクセスを考えると、Team Escapeより圧倒的に優位性があります。
建築物としても、Team Escapeは複合施設の中の一室を借りているスタイルであることに対し、Myster Roomsは戸建てを改造して使っているので、謎解き施設的な意味では、独立性が高いと言えます。
遊んでみて
『船長の秘密』は訳あって参加した8人全員で遊んだのですが、けっこう一体感を持って遊ぶことができて、楽しく遊べましたね。基本に忠実と言うか、いかにも海外の謎解きらしい、五感に訴えかけてくる仕掛けの数々を堪能させていただきました。随所でヒントを貰いましたが、分かりにくいところだったり、探索不足が主だったので、謎解き的には、概ねできたような気がします。最終的には、7分50秒残しで脱出成功。堪能しました。
『炭鉱に鳴り響く警報』は、世界遺産のツォルフェアアイン炭鉱業遺産群があることでも知られるエッセン店ならではと言える脱出部屋です。ここから先は4人と4人の2チームに分かれて遊んだのですが、内装がとにかく素敵で、こういう作り込みは海外ならではだなあと感じました。フレーバーアイテムも凝っていて、日本では見たことがない……と言うか、生まれて初めて見るものばかりでした。
ただ、謎解き的には、けっこうしんどくて、『船長の秘密』はTeam Escapeの謎解きと同じく、カメラとマイクで室内を監視され、詰まったりヒントを要求するときはディスプレイにメッセージが表示されるのですが、これは、トランシーバー越しに会話する必要があり、「ドイツ語なまりがあって、何と言っているのか分からない!」という場面が多々ありました。
と言うわけで、8分53秒で脱出できましたが、若干の不完全燃焼感はあります……が! 先に書いた内装の素晴らしさは、他に替えがたく、唯一無二の経験なりうるなと感じた次第です。
『精神病棟からの脱出』は、記憶を失った貴方は、ある瞬間、精神病棟で目を覚まし、医者に自らが正常であることを示さなければ出られないというストーリーを聞かされ、俄然、テンションが高まりましたが、結局、他の海外系と同じく始まってしまえば、ストーリーはフレーバー程度……と思いきや、意外や意外、ストーリー要素が強かったです。
『炭鉱に鳴り響く警報』は前述の通りヒアリングに苦心しましたが、『精神病棟からの脱出』は、けっこう読み物が多く、文章を読み解いて推理する要素が含まれていました。なので、落ち着いて、じっくりと文章を読むことを求められ、これが、また長文だったので、ちょっとしんどかったかなあ、と。
謎の質という観点では、ややブラフが多く、勘違いを招きやすい箇所も多かったですが、説明を受ければ、いずれも納得できるもので、大きな不満というのは残りませんでした。
ただ、ええ、やっぱり言語の壁ですね。
『炭鉱に鳴り響く警報』も『精神病棟からの脱出』も面白いゲームだっただけに、言語に阻まれて100%享受できなかったのは、悔やまれます。
その点、『船長の秘密』はもっとも言語依存度が低く、対象年齢も他の2つと比べて低めなのではと感じました。
Mystery Rooms Essenの魅力
今回、エッセン滞在中に2社計5脱出を楽しみましたが、いずれも想像していた以上に面白く、
「思っていたより謎がしっかりしている」
と感じました。
完成度という観点では、Team Escapeの方に軍配があがるでしょう。
ヒントの出し方も丁寧ですし、楽しめるかどうかという観点ではTeam Escapeをオススメします。
しかしながら、単純に謎解きという観点で考えると、日本人向けに特化した謎解きが各社より提供されており、海外が母体の謎解きも浅草や池袋、新宿で楽しむことができます。
そういうことを考えると、Mystery Escapeの、戸建ての建物を改造し、世界でただひとつ、ここでしか得られない体験を提供しているという点は、実に素晴らしいです。なので『炭鉱に鳴り響く警報』と『精神病棟からの脱出』を遊ぶことができたのは、良い体験だったなー、と思います。
終わりに
3脱出終えて、ヘロヘロになりつつ向かった先はイタリアン。
美味しいピッツァとスパゲッティをいただきましたとさ。
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