『T.I.M.Eストーリーズ(タイムストーリーズ)』シリーズの第3拡張となる『仮面の下』を遊びました。
シリーズ1作目は基本セットとなるので、実質的にはシリーズ第4弾です。
ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。
T.I.M.Eストーリーズとは
『T.I.M.Eストーリーズ』はTRPGや謎解きの要素を持つボードゲームです。
プレイヤはT.I.M.E機関のエージェントとなり、時空崩壊の元となるほころびを修復するために、はるかな未来から過去に送り込まれます。
過去においてプレイヤは「器」と呼ばれる人物になり、限られた時間を使ってミッション達成を目指します。制限時間以内にクリアできなかった場合、プレイヤは未来に押し戻され、再び最初からやりなおすことになります。作中世界は、プレイ当初に巻き戻されますが、プレイヤ自身の記憶は残っているので、2回目は効率的にプレイが進められます。
ストーリーは、すべてカードに記載されており、1度、プレイしてしまうとストーリーがすべて分かってしまうので、基本的には1回しか楽しむことができないレガシー系のゲームです。プレイヤごとに異なる能力を持ち、異なる情報を見ることになるので、TRPG的な連携が求められますし、謎解きの要素も含まれます。
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第3拡張「仮面の下」について
1922年11月29日にあった、ある出来事、ご存知でしょうか?
知っている方は、かなりの歴史通であることでしょう。考古学者のハワード・カーターが、トゥト王の墓所を開いた日です。カーターは、そこでファラオの仮面を見つけました。
しかし、時空が揺らいだ結果、何者かによって墓所は荒らされてしまい、その日、その場所で、ファラオの仮面は見つけられませんでした。
果たして、誰がファラオの仮面を盗んだのか?
と言うことでプレイヤは紀元前1146年、古代エジプトに送り込まれ、ファラオの仮面が、きちんと1922年まで残るように獅子奮迅の働きを見せることになります。
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遊び終えての感想
初めに言っておくと『T.I.M.Eストーリーズ』自体が、けっこう好きです。
遥かな未来にいるプレイヤが、精神体だけを過去に飛ばし、過去世界に生きる存在を器として、制限時間内にミッション達成を目指すという構造が好きです。
基本セットのシナリオ「療養所にて」からして面白かったですし、秋山の周りではちょっと評価が低い気がする第2拡張の「龍の預言」も嫌いではありません。
シリーズである以上、毎回、同じような展開をするわけにはいかないので、シナリオによってTRPG要素が強かったり、謎解き要素が強かったり、色々ありますが「今回のシナリオでは、どんな冒険が待ち受けているのかなっ!?」と、ドキドキ感がありますし、どんなシナリオでも、わりと不満なく楽しめます。
前段はこれくらいにしておいて「仮面の下」ですが、プレイ時間は約3時間半。
どういった経緯かは忘れましたが、平日夜に遊ぶことになったので、仕事で脳が疲れていた状態ではありましたが、ぜんぜん集中力を失うことなく、最後まで楽しく駆け抜けました。
今回のテーマ的には「探索」でしょうか。
今までの作品も、マップが広がったり、探索エリアが増えたり、ゲームが進むたびに行動範囲が広がっていくのが面白かったですが、今回のシナリオは、その部分により拍車が掛かった印象です。
と言うか、パターンの分岐が激しくて、同じ場所を訪問するにしても、どういう状態で訪問するかで結果が変わってきたりするので、ストーリーを読み込んで、展開を予測しながら体制を整えないと、わりと無駄足になりがちです。
そういう観点では、プレイ時間3時間半というのは早い方……かもしれません。
シナリオ的には、ちょっと、あっさりだったかもしれません。
クライマックスを迎えて、テンションが最高潮になったところでエンディング! と言うより、条件を満たして、満たして、満たしたら「あれ、終わった……?」みたいな感じで、ちょっと肩透かし感はありました。
けれど、それまでの試行錯誤は、けっこう面白かったので無問題。逆に、たまたま運に恵まれて、一直線にゴールできてしまっていたら「えっ、うそ? え??」みたいになっていたかもしれません。
終わりに
プレイ時間3時間半と言っても、ぶっ通しで遊ぶわけではなく、途中、何回か時間切れになって、新たなループを始めるたびに「前回はこのルートだったから、今度は、これを目指そう。できれば、あれを見つけたいから、あそこに立ち寄りたいけれど、そんな暇あるかな?」みたいな作戦会議の時間がけっこうあります。
ひとつの物語にどっぷり浸かって遊ぶことにもなるので、遊び終えた頃には、わりと疲れてしまうのですよね。まだまだ拡張はあるので、どんどん遊びたい気持ちはあるのですが……まあ、のんびり追いかけます。
4回目だけれど、やっぱり『T.I.M.Eストーリーズとは』は安定して面白いね! 特に今回は「器」に関する新しい能力が増えていて、新鮮だったよ
そうね。やっぱりシリーズ物だと、作り手的には、以前と同じようなものを作ってしまうと、プレイヤが離れてしまう恐怖もあって、違うシステム、違う世界観を投入したくなるんじゃないかな
『パンデミック:レガシー』みたいにさ、1ヶ月に1回ずつ遊べるような拡張を出してほしいな
えっ、なに突然!? どういうこと??
今の拡張って、拡張ごとに世界観が大きく異なるから、拡張ごとに他のひとと遊んでも成立するじゃない。だから『パンデミック:レガシー』みたいに、もう少し続いてる感があると、面白いなあって思ったの
ぺこらさん、ファン拡張、作ったら
ええ~っ。あっ、そうだ。じゃあ、ボブを活躍させようかな「今回のお前らのミッションは……いや、今回はミッションはことさら難しいからな。俺が行く。お前らは、そこで見てろ」みたいな。名付けてボブ拡張だよ
面白そうだな……