雲上四季〜謎ときどきボドゲ〜

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実写版ポケモン『名探偵ピカチュウ』の感想(ネタバレあり)

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 あの大人気ゲーム『ポケットモンスター』の実写版映画が、まさかのハリウッドから!
 しかも、愛らしい姿で「ピカピカ」言うのではなく、鳥打帽をかぶり、名探偵として「やれやれ」と肩をすくめる始末! タイトルは『名探偵ピカチュウ』これは見るしか!! と言うわけで、2019年5月3日に封切られた作品を、早速、見て参りました。

映像作品としての完成度の高さ

 最初に飛んでたのってピジョンですよね?
 空をゆくピジョンの目線で、大自然を描くオープニングで、もう世界観に引き込まれました。だって、あまりにリアリティがあったんですもの。
 そりゃあ、分かりますよ、CGだってことは。
 でも、あの質感、そして重力を感じさせる動き。もし、ほんとうにピジョンが実在して、空を飛んでいたら、こんな感じなんだろうな! と思いました。しかし、このピジョン、ぜんぜん始まりに過ぎず、舞台がライムシティに移ってからは、度肝を抜かれましたよ。
 人間とポケモンが共存する都市が、極めてリアルに作り出されていたんですもの

かつてポケモントレーナーだった大人向け映画

 主人公のティムが、かつてポケモントレーナーに憧れていたけれど、今は、自分でも気に入っていなさそうな仕事についているあたり、なんとなく親近感を覚えました
 しかし、そんな彼が、人間らしすぎるピカチュウと出会い、親しくなり、パートナーとなり、信頼しあう関係になる過程は、ほんとうに素晴らしいですね。少年の心を取り戻すというか、乾ききった砂漠にオアシスが作り出されるような。子ども向けと見せかけて、実は大人こそ楽しめる映画なのではないでしょうか。
 いわゆるミステリ物として、余談を許さぬ展開や意外な犯人など、面白いポイントも多いですし、ストーリーは期待していた以上に良かったです

名探偵ピカチュウの人間くささ

 人間くささと言うか、完全なるライアン・レイノルズらしさと言うか、まごうことなきライアン・レイノルズであり、ライアン・レイノルズ以上でも以下でもないわけですが、眉間にシワを寄せて、分かるような分からないようなアドバイスを出すピカチュウ最高です
 コーヒーが好きすぎて、ひたすらお代わりしたり、コーヒーの残っているコップを探し回るところも良いですね。このピカチュウとなら、かなりやっていけそうです。

可愛いだけではないポケモン

 ポケモンの可愛らしさだけではなく、怖さが描かれていたのも、個人的には良かったかなと思います。
 たとえば序盤のエイパム。Rを吸ってしまい、瞳を紫色に輝かせた彼らは、かなり狂気的で、夜中にあんなのが部屋に入り込んできたら、マジで恐怖ですよね。後は闘技場のリザードンや、ラストのカイリキーあたりも狂暴さの化身みたいで、敵対することになったら100%死にそうです。研究所にいたゲッコウガも、ちょっとホラーだったかな、と。

一緒に見たぺこらさんのコメント

楽しかったね。いい話だったよ。ハリウッド感あったよ

ハリウッド感ってなに?

隕石が降ってきて、津波で都市が流されて、男女が抱き合って、チューする

なるほど。そう言えば、メタモンがルーシーに変身したときに「好きなひとに化けられると困る」みたいなことをティムが言っていたけれど、突然の積極性! って思ったよ

ああ、あそこね! お前、いつ好きになったんだよ! そんなんじゃないのにとか言ってたのに

まあ、ちょっと優しくされると、すぐに惚れちゃうのが男ですよ

だいたいハリウッドは、世界を救っている間に、恋に落ちてるんだよ

吊り橋効果では?

そうかなあ。日本映画では、世界が滅びそうになっても、男女は恋に落ちないよ

日本映画で、そんなのある?

ないかも。あんまり世界を滅ぼさないよね。世界を滅ぼすのがハリウッドか

ピカチュウはどうだったの?

ピカチュウ! ピカチュウ良かったじゃない。お父さんも良かったね。だから人間の言葉が喋れるんだって思ったよ! ところで、どっちがコーヒー好きだったの? ピカチュウがコーヒー好きで、お父さんはピカチュウの趣味嗜好に引きずられたの?

うーん、そういうことかもしらんね

カフェイン、摂取しないと駄目なひとは駄目だよね

分かる

お父さん、チャラかったよね

それは、ライアン・レイノルズがチャラいということでは……

最後のさ、エンディングがゲーム画面だったじゃない

音楽もアレンジされていたけれど、ポケモンのフィールド曲だよね。ああいうの、良いと思う

ミュウツーがいいひとだったのは、びっくりしたよね。誰が味方なのかは、最後まで分からなかった

ちょっとミステリ仕立てだったよね

コナンっぽかった

ぺこらさん、コナン好きだからね……

皆、ポケモンに名前をつけてなかったね。種族名で呼んでたじゃない。後、カラカラに落とされそうだったの面白かったよ、あ、最初に嫌われたカラカラだって

そう言えば、センター街あったよね。渋谷の看板が、そのまんまあって驚いたよ

あった? 気づかなかった

終わりに

 題材がポケモンなので、子ども向けと思われそうですが、ぜんぜんそんなことはなく、むしろ可愛い見た目をして、ギャグシーンもあるけれど、本質はシリアス。そんな映画でした。
 まずは、宣伝映画を見て、名探偵ピカチュウの人間くささを見てみましょう。中身おっさんの言動にグッと来たら、最初から最後まできっと楽しいはずです!