雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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推理力を求める対戦カードゲーム『Psylent Phantom』の感想

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 BakaFire Partyさんのゲームマーケット2019春の新作『Psylent Phantom(サイレントファントム)』を遊びました。
 記事タイトルには対戦と書きましたが、正しくは2~4人用カードゲームです。でも、個人的んは2人対戦がいちばん面白いと思います。


 激烈に面白かったです
 デザインはBakaFireさんではなく、つきのみちさん。
『桜降る代に決闘を』のプレイヤで、ふるよにっぽいゲームを遊ぼうの会で、本作のテストプレイ版を出し、それをブラッシュアップしたのが、この作品だそうです。


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 基本的にはTCGよろしく、プレイヤ同士でカードを出し合って殴り合うゲームです。
 自分のライフが尽きる前に、相手のライフを枯らすことができれば勝利という、よくある感じです。
 このゲームの独自な点としては「能力」という考え方がある、ということでしょう。
 ゲーム開始時、プレイヤは6種類の能力のなかから、秘密裏に2つを選択します。
 写真において秋山は空間と熱の能力を選択し、相手プレイヤは念動と運命の能力を選択しています。


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 ゲームが始まると、各プレイヤは共通の山札からカードを引きつつ、手札にあるカードをプレイすることで相手にダメージを与えます。
 各カードには、カード使用にあたる前提条件があり、どの能力を選んだかによって、そのカードが使用できるか否か決まってきます。
 たとえば写真の場合、秋山は空間と熱の能力を選んでいるので、左側の「閃光」というカードは使用可能ですが、右側の「衝天轟雷」というカードは使用することができません。


 相手のライフを枯らすことができれば勝利。と、上述しましたが、勝利するために必要なのは、ちまちま殴ることだけではありません。
 相手が選んだ2つの能力が特定できたとき、レゾナンスリングという特別なアクションを打つことができます。これは、相手が選んだ2つの能力を宣言することで、宣言した内容が正しければ、即座に相手のライフを0にできるという強力な能力です
 上の写真にある「衝天轟雷」は、プレイするだけで6点という大ダメージを与えられる強力なカードですが、これを使ってしまうと「自分が選んだ能力の片方は雷である」と白状しているようなものなので、使いどころは見定める必要があります。


 このレゾナンスリングのシステムは、よく機能しているように感じました。
 ただの殴り合いではなく、推理の要素を加えるということで、ゲームに深みが生まれています。かんたんだけど奥深い、読み合いが楽しいゲームとは、まさにこのゲームのためにある言葉と言えるでしょう。傑作です

Psylent Phantom

Psylent Phantom