雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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約束されたハッピーエンドに向けて駆け抜ける『六道の悪女たち』の熱さに惚れ惚れした

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 Twitterの宣伝で見かけ、気になって読んでみたら面白く、一気読みしてしまいました。
 中村勇志による全26巻のマンガ『六道の悪女たち』。最高に面白かったので感想を書きます。

あらすじ

 主人公の六道桃助は、なんの変哲もない男子高校生。不良だらけの亞森高校に通う、いじめられっ子で彼の高校生活は、華やかなものからは、ほど遠い。
 ある日、彼の死んだ祖父が残した陰陽術が発動し、世界中の悪女に愛されるという特異体質になってしまう。
 一夜にして、世の悪女たちに愛されるようになり、六道桃助の人生は一変するのであった。

感想

 第1話を読み終えた時点で、思わず鳥肌が立ちました
 こんなにもコンセプトが明確な物語はありません。
 物語開始時点で、スクールカーストの底辺にいた六道桃助は、しかし最強最悪のスケバンである向日葵乱奈を味方につけることで、一瞬にしてピラミッドの頂点に駆け登ることになります
 しかし、こんなものは、まやかしです。陰陽術が解けた瞬間、悪女たちは、もはや桃助のことを見向きもせず、彼は再びいじめられっ子に戻るしかありません。
 はたして、そんな物語になるのでしょうか?
 後味が悪い系の話であれば、桃助は因果応報を体現するような存在になることでしょう。しかし、力強いタッチに、極太のフォントを多用する作風に、そんな後味の悪さは似合いません──。


間違いない。この少年、六道桃助は、きっとやり遂げるんだ。悪女たちを更生させ、真の友情を築くんだ。ある日、いきなり陰陽術が失われるけれど、彼のバラ色の学校生活は、真の友人たちと続いていくんだ……!


 そう、確信させるだけのパワーが、第1話の時点でありました。
 そこから先は、もう確認作業と言っても過言ではありませんでした。どのような悪女が現れ、どのように桃助に一目惚れし、そして桃助がどのようにその問題を解決していくのか。
 ひとつ問題を解決する度に、ひとり仲間が増え、桃助自身もひとつ成長していくので、もう少年漫画の王道である友情や努力、絆というものがとにかく過剰で、実に気持ちよく読めました
 果たしてラストが、わたしの予想通りだったのかどうか、ここには書きませんが、予想をおおきく超える内容で、大満足かつ大感動だったことは書いておきます。

終わりに

 見た目はヤンキー漫画のそれですが、それは見た目だけで実態は、とても爽やかな青春物!
 こういう大好きな方、多いと思うので広くオススメしたいですね。