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映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の感想(ネタバレあり)

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 アマゾンプライムで『カジノ・ロワイヤル』から『スペクター』まで駆け抜けて、ギリギリ間に合いました。
 と言うわけで映画館で『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』を見てきました。ネタバレありで感想を書きますので、ご容赦ください。

映画館で見られて良かった……

 まずは映画館の大スクリーンで見納めすることができて良かった、という安堵ですね
 ダニエル・クレイグの契約は5作分で、彼自身の年齢も加味すると続投は難しく、最悪、最終シーンで死ぬこともありうるな。
 という覚悟をもって臨みました。
 あの最後に立ち会うことができて、ほんとうに良かったと思います

最後ならではの回収とアレンジ

 冒頭、レア・セドゥ演じるマドレーヌの過去回想から始まったのは驚きでした。
 今までですと、初っ端の掴みは、007が派手なアクションを見せるのが通例で様式美でしたが、今回のオープニングに007は登場せず、少女マドレーヌが戦うことになる敵は、能面で表情を隠した無味無臭の存在です。
 静けさや不気味さも相まって、どちらかと言うとジャパネスクホラーに近かったです

フィリックス・ライターの死

 ジェフリーライト演じるCIA局員のフィリックスの死は悲しかったですね。
『慰めの報酬』以来でしょうか、久々の登場でしたが、殺しの許可証を得たばかりの007を知っている顔なじみであるだけに、彼が登場する画面に安心感が生まれます。
 そんな彼と育んだ友情が、海の底に消えていくのは胸を掴まれました。

改革と現代風のアレンジ

 ジェームズ・ボンドが小柄な金髪という時点で、既にだいぶ革新的かもしれませんが、ジェームズ・ボンドに代わって007を継いだのが黒人女性であったり、Qが付き合っている相手が男性という点が良かったですね
 今風のセンスを感じます。

終わりに

 5作にわたる長大な物語の終わりを見届けた感動で胸がいっぱいですが、その一方で、もう少しなんとかできたのではないか? という気持ちがないと言ったら嘘になります
 ヴェスパーの墓が爆破されただけで、マドレーヌを疑って、別れを告げるのは性急に過ぎる気がしますし、5年間も自堕落な生活をしていたのに、すぐに現場に復帰できるのもおかしな話です。
 宿敵スペクターも、わりとあっさりと全滅しましたし、最後の敵がサフィンで良かったのという気もします。
 でも、まあ、これ以上はない結末だった気もします

James Bond will return

 ダニエル・クレイグを経て、7台目のジェームズ・ボンドはどのような007になるのでしょうか。
 今から楽しみですね。