OKAZU brandさんのゲームマーケット2018秋の新作『横濱紳商伝デュエル』を遊びました。
2人専用のワーカープレイスメント系のボードゲームです。
激烈に面白かったです。
元になった2人から4人で遊べる『横濱紳商伝』も好きですが、好みとしてはこちらの方が上です。
2人専用のワーカープレイスメントのなかでは五本の指に入る、間違いのない傑作です。
ざっくりと説明すると、アクションマスは計10種、ワーカーコマは1プレイヤ4個で全4ラウンド。ゲーム中に計4回まで追加アクションコマを入手する機会があるので、それを加えても1人計20アクションを行ったらゲーム終了となります。
非常にスピーディです。
このゲームの発明は、ワーカーコマにパワーの概念を与えたことです。
4個のワーカーコマは、それぞれ1から4までのパワーを持っており、プレイヤは必ずパワーの少ない順にコマを使うようルールで決まっています。そして、各アクションマスは5分割されており、何パワーでそのアクションマスに入ったかによって、得られる効果量が変わってきます。
たとえば銀行の場合、パワー1で入れば1金しか入手できませんが、パワー5で入れば5金も入手できます。効果量の違いを加味すれば、10種のアクションマスは、実質的には50種のアクションマスと言えます。
基本的にアクションマスは早いもの勝ちで、相手に先を越されてしまうと自分は入れませんし、自分のコマがあるところにコマを重ねることもできません。
お金が足りないとき、なるべく高いパワーを持ったワーカーコマを送り込みたい気持ちになりますが、あんまり動くのが遅すぎると、相手に先を越されてしまい、1金も手に入らないことになります。
とてつもないジレンマです。
原作の『横濱紳商伝』と異なり、10種のアクションマス、どれも自由に入ることができます。経路を意識する必要がなくなり、よりゲームとしてシンプルになりました。秋山は、このシンプルさを好意的に受け止めます。
『横濱紳商伝』は面白いゲームでしたが、先を見通す力と、最終形を見据えての下準備が求められるゲームでもありました。プレイ開始30分~1時間で、ある程度の下地は整えられてしまい、そこで勝負が決まってしまうゲームでもありました。
その点『横濱紳商伝デュエル』は、そもそもゲームとして短いです。今のところ2回、遊びましたが、1回目は1時間半でしたが、2回目は45分ですっきりと終わりました。このプレイ時間で、この充実度を考えると、傑作と言わざるをえません。
ワーカープレイスメント系のゲームの肝となるリプレイビリティ性ですが、主にランダム要素を提供しているのは技術カードとなります。
『横濱紳商伝』と比べると、ランダム要素は少なく、何回か遊んでしまえば戦術が固定される可能性はありますが、飽きるくらい遊んだら、今度は『横濱紳商伝』を2人で遊べばよいだけです。
ここのところ、ワーカープレイスメントに触れておらず、久々に遊んだこともあって余計に面白く感じたのかもしれませんが、それでも2人専用でこの完成度は素晴らしいです。2人で重いゲームを遊びたいという方、是非、お試しください。
面白かったね。元々の作品にあった場のランダム性は、なくなっちゃったね。あの、ランダムな感じ、好きだったのに
タイルの形状は維持してるけどね。今回、ランダム要素は、技術カードくらいかな。注文書カードやパワーカード、教会もランダムと言えばランダムだけど、そんなにゲームに影響を与えるほどではないと思う