2月22日から2月24日に掛けて、わずか3日間、計7公演しか開催されない『斯くして我は独裁者に成れり 幕末 - On Stage -』の初日初回公演を観させていただきました。
まだ明日の当日券は残っているので、このオススメ公演を紹介させてください。
概要
『斯くして我は独裁者に成れり 幕末 - On Stage -』は、表現者集団の座・シトラスさんによるゲームを遊びながら、それぞれの役柄を演じる新しいタイプの即興劇です。
『Vote show』シリーズが座・シトラスさんのメインコンテンツとして知られていますが、今回、紹介する『斯くして我は独裁者に成れり 幕末 - On Stage -』は、あまおち総統さんによる『斯くして我は独裁者に成れり 幕末』と組み合わせた正体隠匿ショーの第9弾とのことです。
公演の流れ
ゲーム『斯くして我は独裁者に成れり 幕末』は、計7の役職の中から1つずつ、役職を捨てていって、最後に残ったひとつの役職で勝負しますが、この演劇版では、シンプライズするために役職を5つに絞っています。
1公演の役者さんは計8人。計5ラウンドを経て、勝者を定め、辿り着いた結末に応じてエンディングを演じる……という形式です。
物語の流れは、事前に決まっておらず、役者全員の選択や、その場の雰囲気、流れを読みつつ即興で演じていく即興劇となります。従って、後半になるとついていけなくなった役者さんが輪に入れなくなったり、他の役者さんに食われることもありますが、そういうライブ感も含めて楽しむ姿勢で見ると面白く観劇できます。
感想
昨年の5月末に開催された、正体隠匿ゲームショーVol.7『斯くして我は独裁者に成れり On Stage』を観ているのですが、前作に比べるとあらゆる点において大きくレベルアップしており、まったく突っ込みどころなく、良かった! と自信を持って、大声で言えるレベルになっていました。
参考までに前作の感想はこちら。
ポイントを2つにしぼらせてください。
まずは、オープニングですね!
新選組と維新志士が刀でやりあう殺陣から始まり、黒船と朝廷の談合を経て、幕府の独白へと移っていくのですが、大翁主尊からゲームの開始が宣言された時点で、本来の歴史において、自分たちが選択したものとは異なる在り方を選択していたら……という if が語られるのが、これが雰囲気も出ますし、ゲームの説明にもなりますし最高ですね。
わりと歴史のifが好きなので、この時点でグッと来ましたし、内心で「傑作だわ……」と思っていました。
『斯くして我は独裁者に成れり-幕末-OnStage』の予告動画が公開!
— 座・シトラス (@ThatsCitrus) 2020年2月19日
心震わせる心理戦に、歴史のifを組み合わせた唯一無二の舞台。2/22-24、TUNNEL TOKYOで爆演です!
ご予約は公式サイトからもhttps://t.co/4jk6GnCRT9#我独show #我幕 pic.twitter.com/nw9tPOB3AS
良いところの2つ目は、役名があることですね!
前作は架空のファンタジー世界が舞台で、登場人物も全員、オリジナルでしたが、今回は日本の幕末が舞台ということで、徳川慶喜、坂本龍馬、桂小五郎、岡田以蔵、沖田総司、山南敬助、葛飾応為、トーマス・グラバー、等々……夢の共演過ぎます。
関係ないですけれど、土方歳三や近藤勇、斎藤一を抑えて山南敬介が登場するあたり、ちょっと渋いですよね……。
閑話休題。ある程度、背景があるため、より感情移入しやすいのもありますし、彼らが本来の自分とは異なる在り方を選んだときに、俄然、盛り上がるんですよね。
特に、秋山が観劇した回は、花魁の高尾太夫が幕府として名乗りあげたところに、維新志士の沖田総司が斬りかかり、そのさらに背後に新選組の坂本龍馬が姿を現すという神展開となり、出来すぎとも言える展開に言葉を失いました。
秋山は、父が土佐出身ということもあって、坂本龍馬には思い入れがあって……、いやあ、良かったです。
ちなみに、こちらは物販コーナーにあったおまんじゅう。
真っ先に買いに行ったら、ひとがひとを呼ぶようにあっという間に完売したみたいで驚きました。
一緒に観たぺこらさんの感想
大翁主尊が好きだよ。どこで喋ってるのか、探しちゃったもん。おやぁおやぁ、ぺこらさぁ~ん
ちょっと似てて受ける
あっきーもやってみてよ
やれやれ困りますなぁ、そんなこと突然言われましても、翁、アドリブに弱いんですからぁ~
ははは、うまいうまい! 真似したくなるよね!
まあ、分からなくもない
次は戦国がいいな!
え、まだ『幕末』が一般販売をされてもいないというのに、ぺこらさん、シリーズ第3弾を要求するの……?
戦国いいじゃん! 幸村、出てほしい。後は女性織田信長とか?
我独は動物縛りで来てるから、あんまり擬人化は……でも7人か。織田信長、武田信玄、上杉謙信、豊臣秀吉、本多忠勝、伊達政宗、雑賀孫一かな。真田幸村が入る余地がないな……
信玄がいるなら、諦めるよ。ところで、毛利元就は? にちりんっ!
何そのポーズ……
長宗我部元親は入らないの?
候補が多すぎるな……女性を考えると、お市も入れたいし
武将は役名にしておいて、役職の方を、○○軍にすればいいんだよ。そうすれば、織田信長軍だけで、織田信長、豊臣秀吉……あと、みっちゃん!
なんで、明智光秀に対して、そんなフレンドリーなの? でも、そのスタイルなら、柴田勝家や滝川一益も入れられるね
織田信長役のひとは、速攻で織田軍、捨てそうな気がする
崩壊する……それはそうと、2連続で和風は来ないと思うよ
じゃあ神話は?
……え? ギリシャ神話のゼウスと北欧神話のオーディンが戦ったり?
地球、滅びちゃうよ。ぬらりひょん!
妖怪どこから出てきた!?
日本代表
ヤマトタケルノミコトがいらっしゃるでしょ!
やまたのおろち~
それ倒したのはスサノオノミコトね
宇宙編は? 最近、宇宙、流行ってるからね。特にマーズが
前回の我独も、我々はファンタジー編しか観なかったけれど、SF編もあったはず
おやおやぁ、それは知りませんでぇ
唐突の翁やめてよ
かわいいから好き。さかさまにしても顔になるんだよ
え、ほんと! 見せて見せて……って、嘘じゃん! もうええわ、ありがとうございました
終わりに
繰り返しになりますが、今回の公演はわずか3日間、明日、2月24日から最終日となります。
今からでも間に合います! この、傑作ゲームと演劇の融合を、是非、その目でチェックしてください!