2020年のドイツ年間ゲーム大賞「エキスパート賞」を受賞した『ザ・クルー』を遊びました。
2人から5人までで遊べるカードゲームです。
ゲームの概要
ジャンルとしては、プレイヤー間で競争するのではなく、全プレイヤーが協力してミッションをこなす協力型ゲームです。プレイヤー同士の連携や相性が、ゲームクリアの秘訣となります。
メカニクスとしては、トリックテイキングとなります。各プレイヤー、手札から1枚ずつカードをプレイし、もっとも強いカードを出したプレイヤーがトリックに勝利します。
ゲームには全50のミッションが用意されており、ミッションごとに、取らなくてはならないカードや順番が指示されており、条件を満たすようにトリックに勝利する必要があります。
そして肝心要のポイント。
それは、プレイヤー間での会話が禁止されている、ということです。プレイヤーは僅かなヒントと、公開情報だけを参考に、ミッション成功を目指さなければならないのです。
ゲームの感想
エッセン・シュピール2019の新作ですが、このゲームは会期中から話題に上がっていました。スカウトアクション(会場内人気投票)でも上位をキープしており、開催4日間の内、3日目にコスモス社のブースを訪ねたら、もう売り切れており、人気の高さを肌で感じました。
その後、プレイする機会に恵まれ、その面白さに衝撃を受けたのですが、先行発売の日本語版が速攻で売り切れてしまい、なかなか入手することができませんでした。最近になって、ようやく流通が安定したので無事に購入することができ、最後まで遊びましたが……傑作、としか言いようがありません。
あうんの呼吸、と言いますか。
声に出してメッセージを伝えることができないので、様々な想いを込めて1枚ずつカードプレイするわけですが「どうして、敢えて、このカードを出したのか」という狙いが、無言のうちに相手に伝わったときは、ほんとうにガッツポーズです。
ゲームとしての瑕疵、というわけではありませんが、プレイヤー人数によってプレイ感は差が出るなと感じました。
2人プレイ、3人プレイ、4人プレイを体験しましたが、やはり人数が多い方が面白く感じますね。なかなか人数を集めて最初から最後まで遊ぶのが時間的に難しいので、ミッション1からミッション50まで通しで遊んだのは2人プレイですが、やはり2人プレイはNPCを入れるためランダム要素が生じてしまい、3人~5人プレイのときとは、ちょっとゲームが違うかな、とも感じます。
しかし、私は、これを瑕疵だとは思っていません。
2人から5人、プレイ人数によってプレイ感が変わるということは、それだけ何度も楽しめるというわけで、お得に感じます。2人プレイでクリアされた方は、是非、3人以上を体験いただきたいですし、3人以上でクリアされた方は2人プレイを体験いただきたいです。
拡張ミッション
コスモス社のサイトに、拡張ミッションが掲載されています。
折を見て、これらにも挑戦したいですね。
一緒に遊んだぺこらさんとのラジオ
終わりに
協力ゲームのなかでも、トリックテイキングのなかでもトップクラスに面白いです。
ゲームに慣れていない方だと、ちょっと勘所が掴みきれず苦戦するかもしれませんが、是非、挑戦いただきたいゲームです。