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ボードゲーム『7 Wonders Duel:アゴラ』の感想

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 アントワーヌ・ボザによる『7 Wonders Duel(世界の七不思議デュエル)』シリーズに『パンテオン』に続き、第2拡張が登場しました。その名も『アゴラ』です。

ゲームの概要

『7 Wonders Duel』はボザによる『7 Wonders』を2人対戦ゲームにしたもので、BGGのランキング的には本家『7 Wonders』よりも高い人気を誇っています。と言いますか、2020年12月現在『7 Wonders Duel』の全体ランクは17位、2人用ゲームでより上位にいるのは、全体ランク9位の『トワイライト・ストラグル』だけですので、2人用ゲームという観点ではNo.2と言えます



 そんな『7 Wonders Duel』に第2拡張がリリースされました。
 陰謀渦巻く元老院がテーマとなっており、元老院ボードの他、元老院議員カードや謀略カードが追加され、新たな勝利条件として政治的優位が加わりました。

ゲームの感想

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 端的に言って面白さが倍増しました
 元々『7 Wonders Duel』は2人用の対戦ゲームという観点では、かなり好きな部類でした。
 第1拡張の『パンテオン』も好きで、ある程度、遊びこんだらランダム性に欠け、展開が似たようなものになりがちな基本に拡張を入れることで、ゲームに広がりが生まれ、良いなと考えていました。
 しかし、今回の『アゴラ』は、その傾向がより顕著です。


 ポイントとしては、2つあります。
 ひとつは不遇の青カードにスポットライトが浴びせられたことでしょうか。政治的優位を狙う布石として、第1世代から青カードをプレイしておくことに意味が生まれたため、バランスが取れたとも言えます。フレーバー的にも、政治的優位を目指すために、青カードをプレイしておかなければならない、というのはテーマとデザインが一致して美しいです。


 もうひとつは、政治的優位という勝利条件が追加されたことです
 元々『7 Wonders Duel』には軍事的優位と文明的優位という、条件を満たした瞬間に勝敗が決する勝利条件がありました。
 いくら勝利点の合計点で勝っていても、軍事や文明で負けてしまうと、数字が意味をなさなくなるため、適度に綱引きをしなければならないという緊張感がありました。
 特に軍事的優位は、文明的優位よりも狙いやすいため注意が必要でした。
「後1枚でも緑カードを引かれたら負ける」という瀬戸際では踏ん張れても、「後1枚でも赤カードを引かれたら負ける」という状況は、往々にして負けるので、そういう状況を作り出してしまった時点で、もう負けと言えます。
『アゴラ』の政治的優位追加は言ってみれば、2本の特殊勝利条件で綱引きしつつ高得点を目指すゲームだったのが、3本の特殊勝利条件で綱引きしつつ高得点を目指すゲームにレベルアップしたとも言えるので、単純にゲームとしての難しさが増したように思います


 5回ほど遊びましたが、得点計算に至れたのは1回だけで、残りの4回は、いずれかの特殊勝利で終わりました。
 理由としては、プレイヤーがお互いに『アゴラ』に慣れておらず、綱引きの加減が分かっていないからと考えます。
 綱引きに慣れていれば、お互いの戦力は拮抗するはずです、ゲーム終了の得点比較にまで辿り着けますからね。

終わりに

『パンテオン』と『アゴラ』の両方を入れたプレイはまだですし、そもそも『アゴラ』も5回しか遊んでないので、もっとやりこみたいですね。
 2人用対戦ゲームがお好きな方にオススメですし、『7 Wonders Duel』を所有済みの方はマストバイな拡張です