SCRAPのリアル脱出ゲーム『HOTELブルーローズの99部屋』を遊びました。
ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。
ゲームの概要
時間と空間を気にせず遊ぶことができるオンライン型のリアル脱出ゲームです。
チケット購入後、メールで届くゲームページのURLにアクセスすることですぐに遊ぶことができます。
通常のチケットより200円高い、特典付きチケットの場合、ある登場人物の追加ストーリーを閲覧できる権利が得られます。
ゲームの感想
クリアに要した時間は3時間10分。
公称4~5時間だったので、もう一波乱あるかな? と思いましたが、さっくりクリアできました。
1893年、シカゴ万博に湧くアメリカを舞台にしており、イラストや音楽、雰囲気はたっぷりです。
サスペンスフルなストーリーは続きが気になる系で、一気に遊んでしまいました。
遊んでいる間は楽しかったのですが、全体で見ると2つの理由から、今ひとつの感が拭えません。
本作はホテル内を歩き回りながら情報を集め、謎を解いていくゲームです。
展開含め、コンシューマの推理ADVによくある形式で、ある種の懐かしさを覚えながらプレイしました。
気になったのは、そのアナログさです。
本作は、ブラウザベースのゲームとなっており、マウスクリップ(画面タップ)やテキストボックスへの文字入力を元に、ゲームを進めていくのですが、ブラウザベースであるが故にフラグ管理ができません。
従って、過去に訪れた部屋を、再び訪れると以前と同じメッセージが表示されますし、偶然に辿り着いてしまった部屋では、まだ出会っていないキャラクターとの物語が進行したりします。
このチグハグ感は、しかし好ましく感じました。
何故ならリアル脱出ゲームという遊びは、本来とてもアナログな遊びだからです。
目で見て、手で触るリアル脱出ゲームのアナログ感が、よく表現されているなと感じました。
とは言え、これは好意的に解釈した場合です。
うがった見方をすれば、どうしてこんな設計したのか? PCゲームやスマートフォンのアプリにして、フラグ管理できるようにしなかったのか理由が分からないのです。何かしら理由を用意しておいてくれれば、違和感にならなかったのですが……。
もうひとつ気になったのは、プレイヤーの存在です。
果たしてプレイヤーは何者だったのか?
いえ、ゲームを最後までプレイすれば察しはつきますし、理解できなくもないのですが、この解釈であっているのかどうか判断がつかず、モヤモヤが残ります……。
終わりに
ブラウザベースで気軽に遊べる、謎解き要素のあるアドベンチャーとして楽しみました。
やや詰めが甘いと感じましたが最後までワクワクが止まらない良いゲームでした。