すゞひ企画さんの最新作『殺人者にその歌は響かない』を遊んできました。
ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。
ゲームの概要
本作は演劇×体験型ミステリーというジャンルの作品で、オープニングとエンディングが演劇形式で表現され、本編としてリアル体験型ミステリーゲームが位置づけられています。
今回は「公開オーディション」がテーマと設定されており、プレイヤーはオーディションの観客となり、舞台上で行われるオーディションを観覧することになります。
ゲームの感想
『星降る夜と3つ目の殺人』以来なので、約9ヶ月ぶりとなる、すゞひ企画さんです。
激烈に面白かったです。
『星降る夜と3つ目の殺人』で初めて取り入れられたシステムを『作家Qと解答者Aの不思議な関係』の再演でも採用されたと聞きましたが、本作でも取り入られており洗練性を感じました。
このスタイルは情報の整理がしやすくて良いですね。
ミステリーゲームは、得てして情報過多というか、圧倒的な情報量に溺れがちです。楽しいのは情報の海に溺れることではなく、その中にある点と点を繋げて線にするのが楽しいので、その楽しいところまでさりげなく丁寧に運んでくれるのが嬉しいです。
今回も席から一歩も立ち上がることなく、最初から最後まで情報の整理に徹しました。
同卓メンバーにも恵まれまして、聞き込みから帰ってきたメンバーに状況を伝えると、テンポよく閃いてくださって実にスムーズに進みました。
と言うわけで275点を獲得し、2位に滑り込み、今回も無事に色紙をいただきました。大事にします!
追記
キャストさんについて書くのを失念していました。
今回、やっぱりいちばんインパクトがあったのはグッド良平。さんです。圧の強い演技でパンチがありました。
個人的にはお気に入りは嶋田真さん。嶋田真さんはWAR→Pの公演で、何度も見かけたことがありますし、WAR→Pはその特性上、ひとりのキャストさんをがっつり追うことになるので、追わせていただいたこともありますが、今回は多くの登場人物のなかのひとりではなく、物語の中心に近いところにあったので、よりそのおおらかな魅力が発揮されていたように感じました。
終わりに
ほんとうに、すゞひ企画さんのゲームイベントは、現代日本におけるトップクラスのミステリーで、毎回、期待を悠々と越えていきます。今回、私自身はテーブルで事件を整理するのに集中しましたが、体験感の強めのイベントもあったりして、毎回、レベルアップしているのを感じます。
次回はオンライン型を予定とのことで、今から楽しみです。