雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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出ることのできない古代ローマの都市で1日を繰り返す『忘れられた都市』の感想


 オーストラリアのModern Storytellerによるミステリーアドベンチャー『The Forgotten City 忘れられた都市』を遊びました。
 元々は『The Elder Scrolls V: Skyrim』のModとして開発された作品ですが、そのあまりの完成度の高さから、独立したゲームとしてリリースされました。
 紹介のため、序盤のストーリーを明かしています。一切のネタバレ、雰囲気バレが嫌という方は、ここで回れ右推奨です。

ゲームのあらすじ

 ある川辺で目を覚ますところからゲームが始まります。
 川に流され、記憶を失っていた主人公は、自分を救ってくれた女性に頼まれ、遺跡の様子を見に行くことにします。遺跡には黄金像が無造作に放置されており、さらに奥に進むと2000年の時を超えて、古代ローマの世界に迷い込むことになります。
 その都市には「黄金律」と呼ばれる、誰かひとりが罪を犯すと、住人全員が黄金像に姿を変えさせられるという神による法が敷かれており、近い将来、誰かがルールを破りそうと囁かれていました。
 避けられない全滅を避けるべく、ときの政務官は時間を超える「ポータル」を開き、救世主を召喚しました。こうして呼ばれたのが主人公であり、何度も同じ1日を繰り返しながら、この都市の悲劇を回避すべくループに挑戦することになります。

ゲームの感想

 激烈に面白かったです
『The Elder Scrolls V: Skyrim』のModであったことから、一人称視点のFPSです。FPSは苦手という方も多いでしょうが、本作は推理ADVの歴史に残る傑作なので、ぜひ我慢して遊んでいただければ幸いです


 攻略サイトを見ることなく遊び、クリアに要した時間は8時間。
「黄金律を破りそうな人物を探せ」と言われ、都市内を自由に歩き回りながら、視界に入った住民に声をかけていくと、誰も彼もなんらかの悩みを抱えています。「彼らの悩みをひとつずつ解決していけばクリアできるのでは?」とリクエストを聞きながら歩いていたのですが、途中、ついうっかり操作ミスで盗みを働いてしまいました。
 その瞬間、画面がモノクロになり、どこからともなく現れた黄金の狩人たちが、住民たちに矢を向けます。住民が泣け叫び、逃げ惑う中、彼らはどんどん射たれ、黄金像に姿を変えていきます。


しまった。盗みを働いたことで黄金率を破ってしまったんだ! 私のせいで住民たちが死んでいく!


 申し訳ないと思いつつ、ポータルをくぐり1日をやり直し始めます。
 こうして絡まった糸を一本ずつほぐすように、何度もループを繰り返しながら、この都市に根付いた様々な課題を解決したり、どうしてこの都市が黄金率に縛られているのか、どうして主人公は2000年の時を超えることになったのか、壮大な謎に向き合っていくことになります。

終わりに

 この歳や黄金率に関する具体的な内容は、ネタバレになってしまうので、ここには書きませんが、次から次へとテンポよく進んでいく物語は爽快感があって、最後まで飽きることなく、絶えず新鮮な驚きを楽しみながら遊ぶことができました
 上述しましたが、推理ADVの歴史に残る傑作です、ぜひ遊んでみてください。