雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

オススメの謎解き&ボードゲーム&マーダーミステリーを紹介しています

2023年4月に遊んだり触れたりしたもの


 皆さん、こんにちは。秋山です。
 4月に遊んだり触れたりしたものを振り返ります。

インターステラー

 クリストファー・ノーラン監督によるSF映画、視聴2回目。
 良い映画は、何度、見ても良いですね。

インターステラー(吹替版)

インターステラー(吹替版)

  • マシュー・マコノヒー
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囚われの魔術高専からの脱出

 SCRAPがいつの間にか企画、開催していた全国高校生リアル脱出ゲーム制作選手権「リアル脱出ゲーム甲子園」。
 その栄えある第1回大会優勝校がCaletteで、その作品が『囚われの魔術高専からの脱出』。ニュースを聞いたときから気になっていた公演が、東京ミステリーサーカスで開催されるということで参加させていただきました。ちょうどよいレベル感で、リアル謎解きゲームを遊びたい欲を過不足なく満たす素晴らしい作品でした。

謎の大陸アトランティスからの脱出

 よだかのレコードさんの初期の傑作がリメイクということで、参加させていただきました『謎の大陸アトランティスからの脱出』
 大謎が完全新規ということで、テーマは一緒だけど実質別の公演なのではないでしょうか。会場の違いから止むなく消されてしまった設定が個人的な好みにストライクで、リメイク前の公演も参加したかったなあと感じました。

儀式フェス

 米光一成さん主催のワークショップ参加者による、儀式の発表会。
 ひとつの会場で、複数の儀式を一気に体験することができた貴重なイベントでした。

ミステリーオデッセイ

 ギフトテンインダストリさんによるカセットテープを用いた謎解き『ミステリーオデッセイ』
 カセットテープに収録された音声を聞きながら解き進めるという令和の時代には考えられないアナログ感です。カセットテーププレイヤーなんて、はるか昔に手放してしまったのでどうしようかと思いましたが、QRコードを読み取ることで音声データをダウンロードできるため、物理的なカセットテープは雰囲気だけ楽しんで、スマホで音声データをダウンロードして楽しみました。
 音を聞きながら謎を解く、というのはけっこう大変ですが、独自の謎が多めで楽しめました。

黄昏の騎士

 FT書房さんが発表した1人用TRPG『ローグライフハーフ』の1stシナリオ『黄昏の騎士』を遊びました。
 まず、ローグライフハーフというジャンル名が優れていますよね。けっこう期待して遊んだのですが、ルールが多いわりに、あっさりとしたプレイ感でした。FT新聞を参照しながら遊んだのでプレイアビリティも低めでしたが、ちゃんとした作品としてリリースされる頃には、もう少し遊びやすくなるのだろうなという可能性を感じました。

ローグウィズデッド

 年末から遊んでいた『ローグウィズデッド』の裏面をクリア。

TRIGUN STAMPEDE

 先期のアニメでは『TRIGUN STAMPEDE』を見ていました。
 第1話を見てスタイリッシュだし、今風だし、お洒落でもあるけれど「これじゃない」と思ったので切ろうと思ったけれど、なんだかんだ最終話まで惰性で見てしまいました。
 しかし、惰性であっても見て良かったと感じました。それくらい終盤の展開は良かったですし、劇的でした。

東川篤哉『仕掛島』

 昨年に刊行されたミステリの中で、タイトルが良いなと感じていた東川篤哉『仕掛島』を読みました。
 ストレートなタイトルの割には手堅くまとまっている印象で、ちょっと残念でした。

仕掛島

仕掛島

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第10回『ミスボド本厚木』

 4月9日は10回目の開催となる『ミスボド本厚木』でした。

Soda Sumagglers

 クニツィアの犯罪3部作の1作目『Soda Sumagglers』
 親プレイヤーが国境捜査官となり、子プレイヤーが密輸人となり、国境捜査官は密輸の阻止、密輸人は密輸の成功を目指します。ライトに遊べるブラフ系のゲームでした。カード運次第で、プレイが固定されてしまう点が残念です。

Pumafiosi

 クニツィア犯罪3部作の2作目『Pumafiosi』
 非常に面白かったです。2位を目指したいトリックテイキングなのですが、コントロールが難しく、見極めが求められます。

Hot Lead

 クニツィア犯罪3部作の3作目『Hot Lead』
「いっせーのーせ」系のセットコレクション。シンプルなルールですが、程よくまとまっています。

Perfect Numbers

『Perfect Numbers』は奇妙な味わいのあるゲームでした。
 ちょっとディベロップメントに難がある印象ですが、好きなひとは好き、そんな個性を持つカードゲーム。

Kobito

 ハンドマネジメント系のカードゲーム『Kobito』
 巡り合わせが良く、うまく波に乗れましたが、カード運によっては沈みっぱなし、ということもありそうです。

Cat Ass Trophy

『ゼロ』のリメイク『Cat Ass Trophy』、緑の1が存在せずカード総数が55枚という点が特徴的です。

ホイル ドッホ

 最近、よく遊ぶカードゲーム『ホイル ドッホ』
 この日は62点と高得点でした。

No Mercy!!

『だるまあつめ』の韓国版『No Mercy!!』。テンデイズゲームズ版とはカード編成が異なるのが興味深いです。
 この手のゲームは編成が異なるだけで、だいぶプレイ感が変わりますね。

きらめきスキー白書

『きらめきスキー白書』を遊びました。
 カイロソフトさんのゲームは中毒性が高くて、あまり触れないようにしているのですが、つい、うっかり遊びはじめ、つい、うっかり14時間も吸い取られてしまいました。ただ、面白いは面白いので、ハマり過ぎないよう、適度な間隔を置いて遊びたいですね。

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

 先期のアニメでは『ストーンオーシャン』も見ていました。
 ジョジョは第5部がいちばん好きですが、第6部も悪くないですね。特に「ぼくの名前はエンポリオです」は名言だと思っていて最終話のシーンはとても良かったですし、エンディングでRoundaboutが流れたときは、2012年に始まった第1部を見たときの記憶まで追いかけてきて、余計にグッと来ました。

7Days

 アプリで『7Days』を遊びました。
 記憶を失くした死者たちが蘇りを賭けて、7日間のバトルに身を投じるという内容で面白そうだったのですが、初回プレイでグッドエンドらしきものに辿り着けてしまいました。
 マルチエンディングなので、初回は必ずバッドエンドなのかなと思っていたのですが、そういうわけでもない様子でした。

Life is Strange: True Colors

『ライフ イズ ストレンジ』シリーズの3作目『Life is Strange: True Colors』を遊びました、傑作。
 評判の良いシリーズであることは知っていましたが、なんとなく最新作である3作目から入ってしまいました。他人の感情を色彩として認識することができる、という能力は、遊び始める前は、あまり魅力的でないと感じましたが、いざ遊び始めてみると、ゲームである理由が明確で、ストーリーの良さや、主人公アレックスの等身大女子感もあって、とても良かったです。
 ゲームなんですけれど、アレックスを我が事のように感じられる瞬間が多く、体験感が強めでした。手動セーブができないからだと考えます。人生を左右する重大な選択肢を突きつけられても、セーブできないため「あの時、もう片方を選んでいたらどうなっていたのだろう」をゲーム全体をやり直さない限り確認できず、だからこそやり直しの効かない自分の人生のように感じたのかもしれません。

ポーションポットトレイル

 素材を集めて、ポーションを調合する紙ペンゲーム『ポーションポットトレイル』
 ダイスを振って出目に応じて、移動用錬金釜に乗り込んで素材を採集するのですが、移動の際に、通った跡を踏み荒らしてしまい、移動済み箇所からは素材の採取ができなくなるという制限が面白かったです。
 効率的な移動を考えながら、効率的な調合をも考えるのが楽しい!

なぞときキャンプ場からの脱出

『ゆるキャン△』とコラボしたオンラインリアル脱出ゲーム『なぞときキャンプ場からの脱出』を遊びました。
 なでしこたち『ゆるキャン△』のメンバーがなぞときキャンプ場に行き、学校に残ったプレイヤーがリモートで彼女らの謎解きを支援する、という設定の謎解きです。
 作品としては「キャンプ場にいるかのような体験ができる!」という触れ込みですが、自分以外が周遊謎に出掛けて、取り残された自分が謎解きの手伝いをするという、ちょっと奇妙なプレイ感でした。オリジナルロゴ入りランタンがおまけでついてくるので、ちょっとお得感はあります。

アドベンチャーゲーム:火山島

 シリーズ第3弾『アドベンチャーゲーム:火山島』を遊びました。
 3作の中で、もっとも重量感がありますね。すべての謎を解明するために2周しましたが、初回プレイに5時間半(43点)、2回目のプレイに5時間半(点数は58点)で、合計プレイ時間は11時間でした。かなり時間を吸われましたが、奥行きのある世界観で十二分に楽しむことができました。

名探偵コナン 黒鉄の魚影

 灰原哀を主役に据えた映画として完璧ではないでしょうか。
 見終えた直後は、灰原哀がコナンを振った話だと感じ「哀ルートがなくなった」と感じたのですが、考えてみるまでもなく毛利蘭が存在する以上、哀ルートは読者/視聴者の願望に過ぎず、しかし、その願望を理解したうえで、そのルートがないことを丁寧に説明してくれたのだなと感じました。
 もう少し物語に入ってみて考えると、乗り越える話、と言い換えてもいいかもしれません。あの名言「自分の運命から、逃げるんじゃねーぞ」以来、長らく灰原哀はコナンに縛られていて、彼に依存していたかもしれませんが、本作を以ってようやく解放されたのかもしれません。
 そういった観点で考えると、哀ルートがなくなったことは、むしろ喜ばしいことかもしれません。

第44回『トランプ勉強会』

 4月16日に第44回『トランプ勉強会』を開催しました。
 遊んだのは『ムタレ』『オークション』『バセッタ』の3作。

小川哲『君のクイズ』

 傑作。競技クイズの魅力を小説の形で表現しながら、問読みがなされる前に早押しして「ママクリーニング小野寺よ」という正解を答えた対戦相手の謎に迫るという構成。
 最初に提示される謎が魅力的なので、その大きな謎を牽引力に物語が進むのだけれど、その過程において競技クイズの面白さや哲学がどんどん説明されるので、語り口は軽いのに、内容は充実。早押しの魅力を知りたいなら本書を読んで、と勧めやすい。

君のクイズ

君のクイズ

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カルカソンヌ:霧に浮かぶ亡霊

 多くの拡張や独立型拡張を持つ『カルカソンヌ』シリーズですが、その最新作は協力ゲーム『カルカソンヌ:霧に浮かぶ亡霊』
 タイルを配置すると亡霊が湧き出てくるので、この亡霊を浄化しつつ点数を高めることを目指します。ひとつずつレベルを上げながら遊んでいったらレベル6が信じられないくらい高難易度で「これ、ほんとにディベロップしたの??」と感じました。確認したところ、まさかのミスで3人プレイのルールで遊んでくださいとエラッタが出ていました。驚き。

桜降る代に決闘を

 6年半振りに遊びました『桜降る代に決闘を』
 新幕は初心者用のデッキがあるので、インスト代わりの一戦から入ることができるのが入門しやすくて良いですね。

凍てつくあなたに6つの灯火

 シモシモさんGMで、評判の良い『凍てつくあなたに6つの灯火』を遊ばせていただきました。
 膨大な情報量をひとつひとつ解きほぐしていった先には、感動的なストーリーがありました。

KEYWORD

 XEOXYさんのルーム型リアル謎解きゲーム『KEYWORD』
 硬質な謎、茶番めいた謎、探索、すべてが凄まじい物量で、ぜんぜん間に合いませんでした。
 余裕の失敗でしたが、時間切れになった後も、最後まで駆け抜けさせていただきましたし、適度にヒントもいただいて楽しむことが出来ました。

ミカイノモリ

 よだかのレコードさんの、ノンバーバルなリアル謎解きゲーム『ミカイノモリ』を遊びました。
 2人チームで臨んだのでお得に謎を堪能させていただきました。スタッフの皆さんにも、けっこうお手伝いいただきつつ、無事に脱出成功。楽しかったですね。

THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE

『ポートピア連続殺人事件』は推理ADV史に残る名作です。
 久しぶりに遊べることを、しかもAIを搭載することで絶滅したコマンド入力式ADVを、今風に遊べることに楽しみに思っていたのですが、残念ながら期待していたものではなかったです。生成系をしっかり搭載したバージョンがリリースされたときに遊ぶことにします。

エラーゲームリセット/404 GAME RE:SET

 世界観は好みですが、ゲームが肌に合いませんでした『エラーゲームリセット/404 GAME RE:SET』

野球部のマネージャーが僕だけに厳しい

 とても良かったです『野球部のマネージャーが僕だけに厳しい』

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

 素晴らしい映画でした『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
 土管を飛び越える前に、パックンフラワーが出てこないように土管に張り付いたり、ドリフトを掛ける前にぴょこんと跳ねたり。これらは、まさしくプレイヤーの指に染み付いた、馴染み深い動きであるが故に、画面のなかでマリオがそのように動いてくれると、自分自身が動かしているような感覚になります。
 本作が世界中でヒットしたのは、これがマリオの映画ではなく、プレイヤーの映画であったからでしょう。

松坂健『健さんのミステリアス・イベント体験記』

 素晴らしかったです『健さんのミステリアス・イベント体験記』
 イベントの類は記録に残りにくいですし、なんであれば開催されたことすら追えなかったりするので、概要を残していただき、しかも松坂さんの肉声で以って感覚値を残していただけた本書の資料価値の高さたるや。生前に知り合いたかったです。
 教えていただいた諸々の中で、収穫だったのは古今亭今輔とクリミホテル。
 特にクリミホテルはエッセンに近いので、いずれ宿泊したいですね。

ALTER EGO

 雰囲気を楽しみながら、ゆるゆると遊びました。

オールド

 時が加速しており、一生分の時間が一日で過ぎ去ってしまうという謎めいた浜辺での出来事を描いた『オールド』
 ホラーだと思って見たのですが、最後が意外な展開で見て良かったです。

オールド(字幕版)

オールド(字幕版)

  • ガエル・ガルシア・ベルナル
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終わりに

 今月のベストは『凍てつくあなたに6つの灯火』です。
 独自の得難い体験でした。