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東浩紀『動物化するポストモダン』「第1章 オタクたちの擬似日本」1 オタク系文化とは何か

・「オタク系文化」の構造に現れているポストモダンの姿
 オタクとは、アニメやゲームといったサブカルチャーに耽溺する人を差す言葉であり、本書ではそれらをオタク系文化という言葉で統一している。
 宮崎事件によって、広められてしまったオタクのイメージは人間本来のコミュニケーションが苦手で、自分の世界に閉じこもりやすい。本書は恐らく、このイメージを払拭するような内容となっているのだろう。
 岡田斗司『オタク学入門』において、オタクとは高度消費社会の文化状況に対応した、「進化した視覚を持つ人間=ニュータイプ」であると言っているらしい。そう言えば、友人で「僕がDVDを買うことによって、金が流通し、不況が少しは解消される」と言っていたことがある。関係ありそうだ。
 反権威の気のあるオタクは、オタク以外がオタク系文化を論じることを嫌うらしい。これは納得できない。オタクはオタク系文化が論じられること、それ自体を嫌うように感じる。例えば、ファウストフェスティバルの質疑応答において「オタクですか?」という質問に対し、氏は「はい」と答えたと聞いた。また本書を見れば一目瞭然であるように氏はオタク系文化に造詣が深く積極的に興味を持っているように思われる。かなりのオタクだと言っていい。その彼がオタク系文化について論じたのが本書であるが、本書を嫌うオタクはいる。と言うか、厨呼ばわりされているのも見たことがある。……不鮮明になってきた、保留しよう。
 オタク系文化には40年の歴史があるらしい。想像以上に長い。自分は25〜30年ほどだと思っていた。
・オタクの3つの世代
 第1世代、60年前後生まれ、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』を10代で見た。第2世代、70年前後生まれ、先行世代が作ったオタク系文化を10代で見た。第3世代、80年前後生まれ、『エヴァ』ブームのときに中高生。このグループで別けるのなら、自分は第3世代に含まれる。