せっせと2人用トランプゲームを崩しています。
トラッポラ
(プレイ時間:30分)
16世紀にイタリアのヴェネツィアで生まれた歴史的なトリックテイキング。本来はイタリアのプレイングカードを使うのだけれど、3から6のカードを除外すればトランプでも遊べます。かつては最古のトリックテイキングとされていたらしいですが、現在では、より古いゲームも発見されているらしいです。
2人用のトリックテイキング、マストフォローで切り札はなし。ハンドは9枚で9ディール。ゲーム開始前にハンドの全交換が可能で、ハンドに3カードや4カードがあれば手役がつくのが特徴。また最弱のカードである2で勝つと、余計に点数が貰える。
ノンディーラーから順に、ハンドの全交換が可能ですが、捨てる際に何を捨てたか見せる必要があり、けっこうカウンティングが重要。2で勝つと容易に点を稼げますが、それには、ほぼフルカウンティングが求められ、お酒を飲みながらゆるゆると遊ぶのには向かない印象。また、4カードの手役は、かなり強いけれど調整して得られるものではなく、完全に運。
悪くはない……けして悪くはないのですが、後に生まれし優れたトリックテイキングと比較すると、いかにもざっくりとしていて居心地の悪さを感じます。ただ、システム的に見るべきところは多いので、トリックテイキングの系譜を辿る上で、避けては通れないゲームのひとつだとは思います。面白さとしては星3つくらいでしょうか。
(フレイさん216点、秋山151点)
クラバヤス
(プレイ時間:1回目50分、2回目30分)
「最も優れた2人用ゲーム」と名高い作品……ではありますが、トランプにおいてそういう形容詞は少なくないので、既にして懐疑的な秋山でありました。が、先に断っておくと面白かったです。
2人用トリックテイキング、マストフォロー、手役あり。9ディール行いますが、初期ハンドは6枚。まず6枚を配ってから、ノンディーラーから順に切り札をビッドします。ビッド方法は、山札からランダムにめくられた切り札候補を見てテイク(=そのスートを切り札にする)するか、パスをする。2人ともパスした場合は、切り札候補のスート以外の3スートから、自由にスートを選べます。切り札が決まったら、追加で3枚のカードが配られた9ディール用のハンド9枚が揃います。その後、プレイの前に手役の宣言を行ってから。ノンディーラーからリードします。
点数計算が独自です。切り札を決定したプレイヤ(=メーカー)は、切り札を決定したという点において圧倒的に有利なわけですが、その代わり相手より高得点を得られなければ、点数を得ることができません。逆にメーカーでない方は、ノーリスクで得点できますが、切り札決定権がないので、得られる点数は、そう多くはないでしょう。
基本戦術は「いかにメーカーでないときに大きく勝つ」でしょうか。前述の通り、メーカーは相手より高得点を取らないと点数を得られないのですが、正しくは得られないどころか奪われるのです。つまり、このゲームで、1回のラウンドで多くの点数を得ようとするならば、メーカーでないときに勝つことです。切り札を決められないのに、勝つにはどうしたらいいか、そのための秘策が手役です。配られた6枚のハンドを見て、手役が成立しそうであれば敢えてパスをして、相手がメーカーになるのを誘い出す、というのが有効です。
1回目のプレイではお互い僅差のまま、じわじわと点数が増えていって、最終的には秋山がひとつ飛び抜ける形で勝ちました。
ゲーム後、片付けを始めましたが、フレイさんから「もう1回やりましょう!」と言われて、続けて2回目に突入。なんだか集中力が、失われてしまったのか、ミスプレイを頻発し、大差で負けてしまいました……。
冒頭に戻りますが、面白かったです。最も優れた2人用ゲームというのも納得です。手役回りは、確かに多分に運の要素が絡みますが、500点に至るまでの経過を考えれば平準化されることでしょう。難点はカードの強弱や点数が独自なので、サマリーが必須であること。星の評価はどうでしょう、5でも良いのですが、好みからは若干、外れるので4にしておきます。
(1回目:秋山539点、フレイさん439点)
(2回目:フレイさん555点、秋山174点)
シックスティシックス
最後は、もう少し遊びましょうということで、『クリベッジ』に並び、安定の『シックスティシックス』を。
お互いに1〜2点をゆるゆると獲得し、5対5になったところでカード運に恵まれて、一気に2点獲得して勝利しました。やりましたね。
(秋山7点、フレイさん5点)