雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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投資家目線とコーポレート・ガバナンスの話『生涯投資家』を読んで

 村上世彰の『生涯投資家』を読みました。
 非常に難しく、特に前半は、もう一度、読み直さなければと思い、再読している最中ですが、何回、読んでも面白いです。
 今日は、この本について少しだけ。

生涯投資家 (文春e-book)

生涯投資家 (文春e-book)

村上世彰とは

 1959年生まれの投資家で、村上ファンドの代表、そしてインサイダーで逮捕された人物として知られているかと思います。
 秋山自身、これくらいの知識しかなく、堀江貴文と同じタイミングに逮捕された悪い人、くらいの印象でした。

読もうと思ったキッカケ

 そもそもは、堀江貴文の方だったのですよね。興味を持っていたのは。
 収監中も精力的にメールマガジンを出し続けているのは知っていて、凄まじいバイタリティだなと感じていたのです。さらに、元々の注目度もありましたし、メディアへの露出は以前と変わらない感じで、最近だと『多動力』がめちゃくちゃ売れていますけれど、他の本もちょいちょい読んでいます。
 一方、村上世彰に関しては、この本で、久々にその存在を思い出して、堀江貴文と村上世彰、いったいこの差は何なのだろうか? そう思って読み始めました。

多動力 (NewsPicks Book)

多動力 (NewsPicks Book)

社員、役員、そして投資家という存在

「会社は社員のものでも、社長のものでもなく、株主のもの」
 という言説は、学生時代に覚えたのものですが、久々に身にしみて思い出しました。
 と言うか、ふだん働いているときに、株主のあれこれって、あんまり気にしていないんですよね。社長から降ってきた抽象的なメッセージを、直属の上司が具体的な数字に落とし込んで、それを達成するために、がんばって走る感じなので。
 コーポレート・ガバナンスに関しても、分かったつもりでいましたが、その実、ぜんぜん分かっていなかったことに気付かされました。

投資家の目線

 村上世彰の本ですので、この本に書かれているのは、当然、村上世彰が理想とする投資家の姿です。ここに描かれている投資家が、すべての投資家ではないでしょうが、それでも、この考え方に触れられたのは大きかったです。
 いったい、世の投資家の何割がコーポレート・ガバナンスを気にして、経営に口をだすのかは分かりませんが、事実として、社長が株主を見て経営方針を出しているとするならば、その経営方針を社員として理解するには、社長と同じく株主の意向や考えについて考えなければ、背景を理解できないからです

終わりに、生きていく糧になる本

 と言うわけで、非常にためになったと言うか、生きていくにあたって糧になったなあ、と強く感じました
 社会に出て働き始めて、もう10年になりますが、まだまだ勉強することばかりですね。ひとつ上の視座を得たいと思っている方に強く勧めたい一冊です。