バンソウさんのゲームマーケット2020秋の新作『サバンナテリトリー』を遊びました。
2人から4人で遊べるボードゲームです。
ゲームの概要
四色問題(四色定理)に着想を得たボードゲームです。
同じ動物チップが、隣り合わせにならないようにボード上に配置していって、自分のチップを全部、ボード上に置くことを目指します。
ゲームの感想
四色問題、と書くとちょっとインテリジェントな感じですが、そんなに気構える必要はありません。ただ単に、動物チップを配置するときに、隣り合わせにできないという点や、動物チップの種類数が4種類であるというところだけなので、ゲームとして複雑感はありません。むしろシンプルです。箱には8歳からとありますし、どちらかと言うと子どもやライトボードゲーマーがターゲティングされているように感じました。
と言うわけで、あまり自分向きではないだろうなと思っていたのですが買いました、理由はデザイナーが『トポロメモリー』でも知られるミヤザキユウさんだから。
ミヤザキユウさんと知り合ったのは、多分、ゲームマーケットの懇親会だったと思うのですが、違うかもしれません。
その後、リトルケイブのオープン記念パーティや、これはゲームなのか?展#2等でお会いする機会があり、それ以来、ずっとnoteを読ませていただいているのですが、読みつづけているのは知性を感じるからです。
ミヤザキユウさんデザインの新作に触れてみたい、そう思って購入しました。
自宅で開けてみて「なるほどな」と思ったのは、ボードのデザイン。
『サバンナテリトリー』において、ボードはタイル型なのですが、親プレイヤが自由に配置することができます。配置の仕方も自由で、タイル同士が少し離れ、中央に空白地帯が生まれてしまっても大丈夫です。なので、そうとう色々なパターンがあると言うか、プレイヤの気持ちひとつで、驚きの形になることがあるのです。
素晴らしいのは、かなり変な形になったとしても、ゲームとして崩壊しないことです。
配慮が感じられます。
なるべく多くのパターンを用意し、繰り返しのプレイに耐えられるプレイアビリティを維持し、またプレイヤに選択の自由を与えることで遊ぶことの楽しさを提供しつつ、それでいてゲームがデザイナの想定の範疇を逸脱しないように細心の注意を払って制御している工夫が見受けられます。
デザインについて、気になった方は、こちらもオススメです。
いろいろと書きましたが、ゲーム自体はシンプルなもので、子どもやライトボードゲーマーと遊ぶのにぴったりです。傾向としては『ペンギンパーティ』が好きなひとと一緒に楽しめそうです。
終わりに
場に出すチップについて、ルールには表向きにするよう指示があり、私自身その方が面白いと感じましたが、一緒にプレイした方からは「4枚中2枚を裏向きにした方が面白いのでは」ですとか「いっそ、全部、裏向きにした方が面白いのでは」と指摘もありました。
多分、テストプレイのときも出た指摘で、ルールブックにヴァリアントルールとして書いてあってもおかしくないなと思いましたが、ありませんでした。ここらへんの潔さも好ましいなと感じました。