3月30日に、PS3とPS Vita向けの新規コンテンツ購入が、それぞれ7月2日と8月27日に終了とアナウンスがありました。旧ハード向けサービスが終了するのは世の習い。しかし、私は重大な事実を見落としていました。それはゲームアーカイブスの終了です……!
【4月20日追記】ゲームアーカイブス配信サービス継続決定!!
2021年3月30日(火)にPlayStation®3およびPlayStation®Vita向けPlayStation®Storeについて、今夏にサービス終了予定であることをお知らせいたしました。
https://blog.ja.playstation.com/2021/04/20/20210420-playstation/?emcid=or-ha-406160
しかし、さらなる検討を重ね、この判断は誤っていたとの結論に至りました。そこで本日は、PS3およびPS Vita向けのPS Storeのサービスを継続することを皆さんにお伝えいたします。
素晴らしい! こんなことって、あるんですねえ。なんとも喜ばしい限りです。想像するにSIE社内にも継続したいと思っている層があり、ネットの反応を上層部に伝えたのでしょうか。もし、このブログもそのひとつに貢献できていたならば嬉しい限りです。
さらに、
PS3およびPS Vitaのコンテンツ販売を終了することを決定した当初は、旧プラットフォームにおける販売サポートに課題があったことや、多くのプレイヤーの皆さんがお楽しみいただいている現行機にリソースを集中させるためでしたが、このたび、多くのプレイヤーの皆さんが今後もPS3およびPS Vitaでクラシックゲームを購入できることを強く望んでおられることがわかりましたので、継続のための解決策を見つけることにいたしました。
https://blog.ja.playstation.com/2021/04/20/20210420-playstation/?emcid=or-ha-406160
PlayStation®4、PlayStation®5、そして次世代のVRなどに向けて、最先端の新しいゲームの世界を創造し続ける一方で、このようにPlayStation®が誇るゲームタイトルの歴史の一部をプレイヤーの皆さんに継続してお届けできることを大変嬉しく思っています。
「継続のための解決策」がシンプルに、PS3およびPS Vita向けの販売サポートのことを言っているのか、あるいは「PlayStation®が誇るゲームタイトルの歴史の一部をプレイヤーの皆さんに継続してお届け」するためにPS4やPS5向けにゲームアーカイブスを実装するのかは分かりませんが(多分、前者だろうなあ)、ひとまずはこの夏にゲームアーカイブスが終わらないことを祝いましょう……!
と言うわけで、ゲームアーカイブスは終わらないことになりましたが、ゲームアーカイブスで配信されているタイトルの数々が傑作であったり、抑えておくべき名作であることに変わりはないので、以下の記事は、引き続きご笑覧いただければ幸いです!
ゲームアーカイブスとは
ゲームアーカイブスとは、PS2以前のハードで過去に発売されていたソフトのダウンロード販売サービスです。PS3やPS VitaでPS1やPS2、PCエンジンのゲームを遊ぶことが可能です。
PS4及びPS5は互換性の問題から、ゲームアーカイブスは提供されていません。
従って、PS3/PS Vita向け新規コンテンツ購入サービスが終了するということは、事実上、ゲームアーカイブスが終了することと同義となります。これはつまり、PS1やPS2のゲームを遊びたいと思ったら、中古ゲームショップを巡り、中古のPS1やPS2を購入し、やはり中古ゲームショップを巡り、中古のPS1やPS2のソフトを買わなければ、古いゲームは、もう遊べないことを意味します。
確かに、今も活躍している大手ゲームメーカーは、過去の人気タイトルを、最新ハードで遊べるように定期的にリメイクをリリースしています。『スーパーマリオ』や『ファイナルファンタジー』等の人気タイトルは、今でもどのハードでも遊ぶことができます。しかし、既に存在しないゲーム会社のゲームは、誰も救済してくれません。
ゲームアーカイブスの終了は、ある種、文化の断絶と言っても差し支えないでしょう。
確かに、時を待てば、ガラケーのアプリを救済中のG-MODEアーカイブスや、PC98等の1980年代のレトロゲームを救済中のプロジェクトEGGのような団体が現れることでしょう。
前置きが長くなりましたが、ゲームアーカイブスの終了は困る! その前に抑えておくべきゲームを抑えたい! という方に、私のオススメゲームを紹介させてください。一応、Amazonへのリンクも張っておきます。中古で600円を越えるプレミア価格が設定されている場合、間違いなくゲームアーカイブスで購入しておいた方がお得ですし確実と言えます。ご参考まで。
『アストロノーカ』エニックス(1998年)
宇宙農家となり、宇宙野菜を育てるシミュレーションゲーム、その名も『アストロノーカ』。品種をかけ合わせて新しい野菜を作りだすのと、害獣バブーをトラップで撃退するタワーディフェンス風ミニゲームが楽しいです。個人的にはプレイステーションを代表するタイトルのひとつ。
『アークザラッド』シリーズ(1995年~)
「光と音のRPG」と称されたSCE三大RPGの一角、『アークザラッド』だけでは完結しておらず『アークザラッド2』に続くのが特徴。当時、遊んで愕然としました。同じ世界感で後世を舞台とした『アークザラッド3』やPS2の『アークザラッド 精霊の黄昏』もあります。『がんばれ森川君2号』ソニー(1997年)
森川君2号に様々なパーツをつけたり、学習させる育成シミュレーションと、面クリア型のパズルゲームの要素を併せ持つ作品。『アストロノーカ』と共に、プレイステーションを代表するタイトルと勝手に位置づけています。『ガンパレード・マーチ』アルファ・システム(2000年)
学徒兵となり謎の生命体と戦うRPG。一見、シミュレーションRPGに青春学園要素を加えたものに見えますが、その背後には膨大な設定と底の見えない世界観が広がっており、何人ものオタクを沼に沈めたと言えるでしょう。ひとによっては基礎教養と捉えていると思うので、気になる方は「無名世界観」で検索いただいて「あ、これ履修しておかないとまずいやつだ」と思ったら買っておきましょう。
『CLOCK TOWER』シリーズ(1995年~)
ヒューマンによるホラーADVシリーズ。PS1の『CLOCK TOWER ~The First Fear~』『CLOCK TOWER 2』『CLOCK TOWER GHOST HEAD』があります。シリーズ1作目の『クロックタワー』はWii Uのバーチャルコンソールでもダウンロード購入できるようですし、プロジェクトEGGにも含まれているみたいですが、2作目と3作目はPS1のみなので、今のうちです。
『クロノ・クロス』
名作『クロノ・トリガー』の続編です。『クロノ・トリガー』の方は度々、リメイクされていますし、この『クロノ・クロス』もいずれ救われるような気がするので、大丈夫かもしれません。
『クーロンズゲート』ソニー(1997年~)
ARTDINK BEST CHOICE クーロンズ・ゲート-九龍風水傅-
- 発売日: 1997/02/28
- メディア: Video Game
最近だと2017年に『クーロンズゲートVR Suzaku』が発売され、2019年には続編『クーロンズリゾーム』も発表されましたね。待っていれば、いずれリメイクされるかもしれませんが、大幅に手を加えられる可能性もあり、当時の雰囲気を、そのままに味わいたいなら抑えておいた方が良いかもしれません。
『幻想水滸伝』シリーズ(1995年~)
コナミによるRPGシリーズ。私の中ではプレステ5大RPGの一角です。と言っても『2』までしか遊んでいません。ゲームアーカイブスで配信されているのは、
【4月2日追記】配信されていたのは『3』だけで『1』及び『2』は未配信でした。失礼しました。代わりに一緒になったものがPSPで出ていたので、こちらをオススメさせてください。『幻想水滸伝』は、まずは攻略を見ずに自由に遊んでいただき、2周目でしっかりコンプした方が楽しいと思いますが「2周する時間はない!」という方は、しっかり攻略を確認しつつ遊び進めることをオススメします。
『サーカディア』ソニー(1999年)
体験版を遊んだだけで、購入はしませんでしたが、未だに気になっているタイトルです。恋愛シミュレーションの要素を併せ持っており、味方に加えなかった仲間が敵となって立ちふさがるという展開が好みです。
『サガ・フロンティア2』スクウェア(1999年~)
サガシリーズの1作です。先だって、前作『サガ・フロンティア』のリマスター版が発表されたので、こちらも近いうちに救われることになるでしょう。 ちなみに『ロマンシングサガ』のリメイクである『ロマンシングサガ ミンストレルソング』も配信されていますが、こちらもリマスター版が期待されます。『サモンナイト』シリーズ(2000年~)
配信されているのはシリーズ1作目の『サモンナイト』と2作目の『サモンナイト2』のみ。2016年に『サモンナイト6』が販売されたことを考えると、長期にわたって続いている人気タイトルで、この青春を共にしたという方も多いことでしょう。私は残念ながら未プレイです。
『シルバー事件』アスキー(1999年)
名作アドベンチャーゲーム、私は未プレイですが、ずっと気になっているタイトルです。調べてみたら続編の『シルバー事件25区』と共に『シルバー2425』というタイトルでリメイクが進んでおり2021年に発売予定とのことです。よし、待ちましょう。
『スペクトラル』シリーズ(1996年~)
IDEA FACTORY COLLECTION 砂のエンブレイス~エディンの里のネーブル~
- 発売日: 2001/09/06
- メディア: Video Game
『愛しき邪悪』と『純情で可憐メイマイ騎士団』も買いましたが、シリーズが続けば続くほど、昔からのキャラクターが淘汰され、新しいキャラクターが投入され、人気キャラクターが繰り返し消費されるので少しずつ離れてしまいました。この機会に『スペクトラルフォース2』だけは抑えておいても良いかもしれません。
『ゼノギアス』スクウェア(1998年)
スクウェアの名作RPG。記念碑的な作品だとは思いますが、今となっては『ゼノブレイド』のおじいちゃん、みたいな位置づけになるのでしょうか。未プレイの方は抑えておくべき価値のあるタイトルでしょう。
『奏(騒)楽都市OSAKA』キングレコード(1999年)
川上稔による都市シリーズの1作。小説版とは世界観を共にしているだけで、物語的な繋がりはありません。川上稔は今でも電撃文庫の第一線で書き続けている小説家です。今のファンは、もしかしたらこのゲームの存在かも知らないかもしれません。都市シリーズとGENESISシリーズは繋がっていますので、後から触れたくなっても困らないよう先んじて買っておくことをオススメします。
『探偵 神宮寺三郎』シリーズ(1996年~)
普及版1,500円シリーズ 探偵 神宮寺三郎 未完のルポ 普及版
- 発売日: 1996/11/29
- メディア: Video Game
普及版1,500円シリーズ 探偵 神宮寺三郎 灯火が消えぬ間に 普及版
- 発売日: 1999/11/25
- メディア: Video Game
シリーズはデータイーストから始まりましたが、シリーズ第7弾『灯火が消えぬ間に』を最後に事実上の倒産を迎えます。その後、版権をワークジャムが入手し第8弾『Innocent Black』以降を手掛けるものの、第10弾『白い影の少女』からは据え置き機ではなく、携帯ゲーム機からのリリースとなります。現在はワークジャムも解散済みで、版権はアークシステムワークスが有しています。
第10弾以降の作品は、GBA、DS、PSP、3DSとバラバラですが、携帯アプリ版の一部は2017年に発売された『GHOST OF THE DUSK』(3DS)と2018年に発売された『プリズム・オブ・アイズ』(PS4/Switch)やスマートフォンアプリで遊べるので、なんとか追跡可能と言えます。
逆に第9弾以前の作品は、現在、版権を持っているアークシステムワークスもデータを持っていない可能性があり、リメイクや再録の可能性は低めと思われます。この機会に買っておきましょう。
『ダーククラウド』レベルファイブ(2000年)
ダーククラウド PlayStation 2 the Best
- 発売日: 2002/09/12
- メディア: Video Game
私はシリーズ2作目の『ダーククロニクル』を買って遊びましたが非常に面白かったです。
『デュープリズム』スクウェア(1999年)
私は未プレイですが、評判の高いソフトという印象です。この頃のスクウェアは、ほんとうに脂が乗った状態で、1999年だけで『FF8』『サガフロ2』『聖剣LOM』『クロノクロス』を発売しています。ほんとうに1年に1作あるかないかレベルの傑作を、年に4回も出していたわけで信じられません。ちなみに、今回『聖剣LOM』を取り上げていないのは、すでにリマスター版が発表されているからです。
と言うわけで、多くの傑作に埋もれ『デュープリズム』まで手が回りませんでした、すみません。
『東京魔人學園』シリーズ(1998年~)
今井秋芳監督によるジュヴナイル伝奇シリーズです『東京魔人學園剣風帖』『東京魔人學園朧綺譚』『東京魔人學園外法帖』。私の感覚では『ガンパレード・マーチ』と並びうる人数を沼に沈めた作品です。『九龍妖魔學園紀』(2004年)や『魔都紅色幽撃隊』(2014年)と世界観を共通しているので、これらのファンの方は抑えておくにこしたことはないでしょう。
『ファーランド』シリーズ(1997年~)
ゲームアーカイブスで配信されているのは『ファーランドストーリー』シリーズ1作目のリメイク『四つの封印』と、『ファーランドサーガ』シリーズ2作目の『時の道標』の2作です。厳密に言うとファーランドシリーズは、1993年にPC98で発売された『ファーランドストーリー 遠い国の物語』が第1作で、そこから連綿とハードを変えながら2002年の『ファーランドシンフォニー』まで続いています。従って、ゲームアーカイブスで購入できる2作は、その長大なシリーズ作の一部となります。
私自身はWindowsで『ファーランドサーガ』と『ファーランドオデッセイ』を全作遊んでおり、いずれ機会があれば『ファーランドストーリー』から『ファーランドシンフォニー』までのシリーズすべてを網羅したいという気持ちがありますが……TGLに復刻プロジェクトを立ち上げてくれるメンバーがいれば嬉しいのですが……。
『Prismaticallization』アークシステムワークス(1999年)
タイトルは「プリズマティカリゼーション」と読みます。これと言って特徴のない恋愛シミュレーションなのですが、最大の特徴は、ループ物であるということでしょう。私はループ物を偏愛しているので、もちろん購入したのですが、首尾よく入手できた頃は、ちょうど恋愛シミュレーションに食傷していた頃で、結局、未クリアです。すみません。
『ベイグラントストーリー』スクウェア(2000年)
これは大好きなゲームです。『タクティクスオウガ』や『FFT』、『FF12』で知られる松野泰己氏が監督・脚本を手掛けており、独自の世界観が演出されています。物語は硬派でエンディングも含めて大好きなのですが、アクション要素が意外に難しいのがつらいところです。
イヴァリースアライアンスや同氏の世界観が好きな方は、外せない一作と言えるでしょう。
『ポケットムームー』ソニー(1999年)
これも大好きなゲームです。好き過ぎて、後から『ジャンピングフラッシュ!』を買ったくらいです。いわゆるミニゲーム集でポケットステーションにダウンロードして遊べるゲームが100種類以上入っていました。今でいうとSwitchでガラケーのゲームを遊ぶG-MODEアーカイブス的な楽しみ方ができると思うので、レトロゲームファンは是非。
『ポポロクロイス物語』シリーズ(1996年~)
SCE三大RPGのひとつ、配信されているのは『ポポロクロイス物語』『ポポローグ』『ポポロクロイス物語2』の3作です。私は未プレイですが、当時を代表するRPGの1作だったように感じています。『御神楽少女探偵団』シリーズ(1998年~)
ヒューマンの河野一二三が手掛けた推理ADV。私は未プレイですが、ミステリ読みの間でも評価が高かったと記憶しており、いずれ遊びたいと思っていたタイトルです。 ゲームアーカイブスで配信されているのはシリーズ1作目の『御神楽少女探偵団』と2作目の『続・御神楽少女探偵団 ~完結編~』です。2作目に「完結編」とついていますが、実際には3部作で、3作目は『新・御神楽少女探偵団』というタイトルで、エルフから18禁ADVとして2003年リリースされています。そして、なんと、この『新』には無印と『続』の移植版が収録されています。従って『新』を購入するのであれば無印と『続』は、今回、見送っても大丈夫でしょう。『リンダキューブ アゲイン』アルファ・システム(1997年)
リンダ キューブアゲイン PlayStation the Best
- 発売日: 1997/09/25
- メディア: Video Game
『ワイルドアームズ』シリーズ(1996年~)
荒野と口笛のRPG、SCE三大RPGの一角にして、私のなかではプレステ5大RPGの一角でもあります。配信されているのはPS1の『ワイルドアームズ』『ワイルドアームズ2ndイグニッション』そして、何故か『3』と『4』がなくてPS2の『ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード』。シリーズのなかでは『2』が屈指の面白さを誇る傑作だと思っているのですが、操作性にやや難があり、その昔、PSPでゲームアーカイブスを購入したのですが、ずっと放置しています……。
終わりに
と言うわけで、ダウンロードすべきオススメのゲーム53作です!
え、タイトルに50作って書いてあるのに3作多いって? まあ、多い分にはいいじゃないですか。皆さんも他にオススメのタイトルがあったら、教えてくださいね!