グループSNEさんから日本語版が発売された『ストーリードリブン脱出ゲーム:ワームウッズの子供たち』を遊びました。
ネタバレには配慮していますが、気になる方は回れ右推奨です。
ゲームの概要
本作は『アウェイクニング』『ローメモリー』に続く《ストーリードリブン脱出ゲーム》シリーズの第3弾です。前作までとのつながりは、ほぼないので、この作品から入っていただいても問題ありません。
プレイヤーは壁に囲まれた小さな町で暮らす青年ギルバードとなり、触れると気が狂ってしまう大蛇のツタに覆い尽くされた大蛇の森(ワームウッズ)へ冒険の旅に出ることになります。
前作まではプレイ時間360分とされていましたが、本作のプレイ時間は450分以上。また60以上のマルチエンディングが用意されています。
グループSNE ワームウッズの子供たち (1-4人用 450分以上 16才以上向け) ボードゲーム
- 発売日: 2021/04/09
- メディア: おもちゃ&ホビー
ゲームの感想
圧巻の物語体験でした……!
本シリーズは謎解きのクォリティが高いことに加え、物語要素が強めであるため、海外の謎解き作品のなかでは特に好きなものです。
クリアに要した時間は6時間半。
途中、集中力が切れて謎を解くスピードが失速したり、寄り道して冒険を楽しんだのもありますが、『アウェイクニング』のプレイ時間が3時間半だったことを考えると、圧倒的に分量が増えた印象です。え、これで値段が100円しか変わらないの、すごいことでは……?
マルチエンディング60以上と書きましたが、様々に分岐する物語も、本作の魅力と言えます。
正直、今までのシリーズもマルチエンディングが謳われており、複数回のプレイが可能と言われていましたが、やや懐疑的でした。しかし、本作は、新たにカード同士を組み合わせるメカニクスが採用されており、これによって大胆かつ派手なアレンジが加えられており、バリエーション豊かな展開を楽しむことができます。
ただ、分量が分量なので、ちょっと続けて遊ぶのには覚悟が求められ……少し記憶が薄れたタイミングで、再度のプレイをしようかなと思っています。
終わりに
通常、この手のシリーズですと既存作との差別化が難しく、あの手この手で変化球を投げてくるものです。
しかし本作『ワームウッズの子供たち』については、手放しで絶賛できると言うか、大きくアップデートを掛けてきたので、既存作の枠に収まらないと言うか、なんなら『アウェイクニング』や『ローメモリー』に物足りなさを感じていたひとでも、この『ワームウッズの子供たち』には絶対に満足するはずですと太鼓判を押せます。
「どうせ、今までと同じなんでしょ」と食わず嫌いせず、シリーズ最高傑作ですので、ぜひお試しあれ……!