雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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大事件や喪失がなくたってふたりが楽しめればそれでいいナラティブRPG『魔女と獣とふたり旅』の感想

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 コトノハゲームズの藤浪智之さんゲームマーケット2021秋の新作『魔女と獣とふたり旅』を遊びました。
 まさしく求めていたゲームで、最高に面白かったです。

ゲームの概要

 2人用TPRGとして、ひとりが旅する魔女の子、そしてもうひとり魔女の子に同行する魔獣を担当します。GMは魔獣を兼任してよく、その場合は、完全にふたりで遊ぶことができます
「ナラティブRPG」と表紙に書かれてあるように、本作は対話と、プレイヤー同士で物語や世界観を紡ぎあげることに重きが置かれています
 ひとつの場所からひとつの場所、旅を続けながら、そこで起こった事件を解決したりしなかったりします。

ゲームの感想

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 本に収録されていたシナリオ1からシナリオ4まで遊びました。
 プレイに要した時間は、キャラメイク含めて4時間くらいでしょうか。
 非常に楽しい時間を過ごさせていただきました。


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 本作は、かなり自由度の高い作品です
 用意されているのは発想の取っ掛かりとなる部分だけで、設定上の多くの場面をプレイヤー同士が相談のうえ勝手に決めることができ、キャラクターたちが訪れた場所で、どのような問題が起こっていて、それに対してどう振る舞えば解決するのか、あるいは解決しようがないのか自由に決めることができます。
 判定のためにダイスを振りますが、目標値も自由に決めることができるので、どこにも不安がなく、のびのびとプレイできます


「ドキドキやスリルがないゲームなんて、ゲームじゃない!」


 という声もあるかもしれませんが、わたしは、キャラロストに脅えハラハラドキドキしながら遊ぶのよりも、のどかで朗らかな世界を好きなひとと一緒にのんびり回るのが好きなので、それこそ旅行気分で遊びました


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 また、本作は舞台シートが魅力のひとつではと思っています。
 ひとつの場所からひとつの場所へ移動しながら、その場所についての情報を舞台シートに書き加えていくのですが、これが、まるで旅行記のような機能を持つのですよね。
 ここから旅がはじまり、ここでこんなイベントがあって、出会いと別れを経て、こういう解決に至ったという物語の流れが、最後に可視化できるのが、とても良いです。


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 シナリオごとにひとつの舞台シートを作り上げるので、4シナリオ終えた今、手元に舞台シートが4枚あるのですが、これを見返すだけでけっこう楽しいです

終わりに

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 プレイヤーに任されるところが多いので、ある程度の想像力(創造力?)がないとしんどいかもしれませんが、ふたりで対話を重ねながら一緒に物語や世界観を作り上げることに楽しみを見いだせるひとなら、きっと楽しめます!
 BOOTHで通販も可能なようですので、是非、こういうゲームを求めていた方の手元に届くと良いなと。