1998年にセガサターンから発売されたアドベンチャーゲーム『慟哭 そして……』。
現在はPS4、PS Vita、Nintendo Switchと多くのハードに移植されていますが、サターン版を遊びました。
ゲームの概要
プレイヤーは、なんのへんてつもない男子高生。
ある日、下校中のバスが交通事故を起こし、意識を取り戻すと謎めいた館で目を覚ますところから物語がはじまります。
館には他にも多数の少女たちが閉じ込められており、脱出を目指しているうちに、姿の見えない犯人の手によって、彼女らはひとりまたひとりと命を落としていきます。ヒロインを殺す罠を解除し、無事に館から脱出することを目指します──。
ゲームの感想
なかなか面白かったです。
発売から20年以上が経過していますが、未だに根強いファンがいるのも納得です。
感覚的には初代『クロックタワー』に近いなと感じました。
『クロックタワー』は横スクロール型で、敵であるシザーマンと正面から敵対しますが、やっていることは敵の手をかいくぐりながら洋館内を探索し、謎を解いていくことです。
本作は文字中心に進みますが、画面内をクリックしてアイテムを集め、それらを組み合わせることで謎を解くという観点において、共通項が多いなと感じました。
怖かったのは犯人の正体が不明であること。
多くのエンディングにおいて脱出はできるものの、犯人の正体が分からないので、1回のプレイングでは果てしなくモヤモヤが残ります。
あるヒロインとのグッドエンドに辿り着いても、そのヒロインが物語に関わっていなかったりすると、ただ単に手と手を取り合って脱出して、親密な関係になるだけなので、思わず叫びたくなります。
そして、肝心のヒロインを救うことが難しいこと難しいこと……。
ドアを開けた瞬間に、ヒロインが罠にハマって絶体絶命の状態にあるわけですが、手持ちのアイテムでは彼女を救い切ることができないので、
ちょっとアイテムを探してくるから待ってて!
と、いったん部屋を出ようものなら、もう二度と生きている彼女には会えません……。
この難易度の高さは、さすが昔のゲームですね。攻略サイトがなかったら、とても真相には辿り着けませんでした。
終わりに
現行ハードで遊べるリメイク版ではなく、敢えて古さを楽しもうと思いサターン版で遊びましたが、十二分に楽しかったです。
ただ、操作感という観点では、現行機の方が軍配が上がるかと思うので、いまから遊ぶ方はPS4やSwitchの方が良いかもしれません。