JRPGへのラブレターとして発売されたコロンビア産のRPG『CrisTales(クリステイルズ)』を遊びました。
と言っても序盤をすこし遊んだ程度です。ネタバレもしていない……というか、できるほど遊んでいないので未プレイの方もご安心ください。
ゲームの概要
孤児院で育ってクリスベルは、あるとき喋るカエルと出会い、時の女神の祝福を得る。
過去と未来が見えるようになった彼女は、滅びの未来という可能性を避けるため、世界を救う旅に出る。
ゲームの感想
とにかく画面が3分割され、左手に過去、右手に未来と、ひとつの画面に現在・過去・未来が両立どころか三立(?)しているというビジュアルのインパクトが凄まじいです。
実際にプレイしてみると、同じ建物でも左手を見ると建築中、右手を見ると植物に覆われて朽ちている様子が見えて芸術的です。NPCたちも子どもが大人を経て、老人へと年齢が変わっていくのが面白くて、何度も左右に移動してしまいます。
カエルのマティアスを介して、過去や未来に干渉できるのも面白い仕掛けです。
現代で種を植えると、未来において実が成っているなどの仕掛けは時間ものならではですね。
この時間操作を活かした仕掛けは、戦闘中にも活かされていて、たとえば大きな盾を装備し、無敵を誇る敵に対して、水魔法で盾を濡らしてから未来に送りこむと、盾が錆びて防御力が下がるなどの攻略法があります。
面白い仕掛けが満載ではありましたが、クリア前に止めることを決めたのは、ひとえに本作がRPGであったからです。
わたしは、あらゆる時間ものが好きで、時間を操作する要素を持つゲームなんて好物中の好物と言えます。
ただ、本作はRPGでした。たしかに時間は、本作の中心に据えられたテーマで、時間操作は重要なメカニクスではありましたが、あくまで本作は少女クリスベルが世界を救う冒険の物語であって、時間操作で謎を解決するパズルやミステリーではありませんでした。
ただ、ひたすら時間操作を駆使したパズルが楽しめたのであれば、最後まで辿り着けたかもしれませんが、RPG……となると、ちょっと充分な時間が割けられませんでした。
終わりに
ディズニーアニメを彷彿とさせるイラストも、本作も魅力のひとつです。
が、背景を楽しむならまだしも、クリスベルを操作して歩きまわるには、どこまでが移動範囲なのかパッと見で分かりにくく、ちょっと不一致を起こしているかなと感じました。
全体的に惜しさを感じる作品でした。