皆さん、こんにちは。トランプコレクターの秋山です。自宅にあるトランプは300種以上です。
より多くのトランプゲームを知りたい、トランプゲームの歴史を学びたい。そう思って草場純さんと『トランプ勉強会』というゲーム会を始めました。本記事では今年、学んだゲームを振り返ります。
まず、はじめに
月1開催の『トランプ勉強会』ですが、今年はコロナの影響もあり、3月から6月までの4ヶ月間をお休みとさせていただきました。
7月から再開したのですが、参加者は激減。2月以前は平均10人の会だったのですが、7月以降は平均4人の会となってしまいました。
残念ではありますが、これもひとつの世の中の流れ。2021年も細々と活動継続予定です。
第9回(1月)に学んだゲーム
シックスティシックス
17世紀ドイツの2人用トリックテイキングゲームです。
『べジーク』、『ピノクル』、『シュナプセン』などのゲームの元になったと言われており、同じスートのキングとクイーンが揃ったときに組み合わせて得点化するマリッジというアクションから、マリッジとも呼ばれます。
フレボドのフレイさんと、赤桐さんの『トランプゲーム大全』に載っている全ゲームを遊ぼうと計画したときに出会ったゲームで、私の中では2人用トランプゲームの中では、五本の指に入る傑作です。
山札にカードが残っている前半と、山札がなくなった後の後半でルールが変わるのが特徴的で、前半にどれだけ鍔迫り合いするか、後半にどれだけ仕込むかが勝負の分かれ目となります。
非常に奥深く、遊びごたえのあるゲームなので、2人で遊べる面白いトランプゲームを探している方には、是非、試していただきたいです。
ホイスト
16世紀の『トランプ』または『ラフ・アンド・アナーズ』から派生した17世紀のイギリスのゲームです。18世紀から19世紀に掛けて流行した、コントラクトブリッジの元になったゲームとも言われ、第4代サンドイツチ伯爵もはまったそうです。ジュール・ヴェルヌ『八十日間世界一周』やエドガー・アラン・ポオ『モルグ街の殺人』にも登場する伝統的なゲームです。
トリックテイキングゲームとしては、とにかくオーソドックスなそれで、マストフォロー等、トリックテイキングの基礎を学ぶにはうってつけです。『コントラクトブリッジ』に駆逐されたと聞いて納得です。
第10回(2月)に学んだゲーム
シュナプセン
先月に学んだ『66』の子孫とされる2人用トリックテイキング。オーストリアの国民的なゲーム。Wikipediaを見ると、専用のカウンターが存在するようで、いずれ機会があれば入手したいです。
『66』との違いのひとつに、ランク9のカードがなくなり、カード枚数が減ったことが挙げられます。
よりシャープになったとも評価できますが、個人的には、ハンドマネジメントの域が狭くなり、そのためランダム性が上がってしまい、ゲームとしての面白さは減じているのではと感じます。
ビッドホイスト
18世紀のイギリスのゲームで、『ホイスト』と『コントラクトブリッジ』を繋ぐトリックテイキングゲーム。現在はアフリカ系アメリカ人の間で盛んに遊ばれているそうです。
タイトルの通り『ホイスト』にビッドの要素を加えたもので、このゲームを経て『コントラクトブリッジ』が生まれることを考えると納得が行きます。
ランタルー
17世紀のイギリスで遊ばれていたギャンブルゲーム。
『テキサスホールデム』や『八八』のような出降りの概念があるが、ルールがシンプルなのでポーカーや花札を知らないひとも誘いやすいと言える。
第11回(7月)に学んだゲーム
クリベッジ
4ヶ月の自粛中止を経て、久々の再開でしたが、この日は草場さんと私だけだったので、実質参加者はゼロと言えます。
せっかくなので2人で遊べるゲームで、今まで機会がなかったもの、ということで『クリベッジ』を遊びました。
『クリベッジ』は私にトランプゲームの魅力を教えてくれたオールタイム・ベストな作品で、いつどこで何回、遊んでも良い最高のゲームです。
2人から4人まで遊ぶことができますが、私にとっては2人専用のゲームです。
第12回(8月)に学んだゲーム
バウアンシュナプセン
『シックスティシックス』の子孫たる『シュナプセン』のさらに子孫。19世紀オーストリアの『バウアンシュナプセン』を遊びました。
今までの2作は、いずれも2人用のトリックテイキングでしたが、今回は、まさかの4人ペア戦。人数は2倍になりましたが、カード枚数は『シュナプセン』と同じく20枚。これでゲームになるのかしら? と思いつつも、意外や意外、精妙な複雑さを抱えています。
研究の一環として、いずれ『66』と同じように24枚でも試してみたいですね。
終わりに
長くなってきたので、いったんここまでとさせてください。
続きは9月の第13回からです。