『戦闘破壊学園ダンゲロス・ボードゲーム』と『ダンジョン&ダンゲロス』をリリースされた架神恭介さんの『架神恭介の超実践ボードゲーム作る講座』を読みました。
非常に面白かったので感想を書きます。
本の概要
帯に「おもにカネの話をしたいのだ」と記載がありますが、本作は概ね、ボードゲームを作るのに要したお金や、ボードゲームを作ったことで得られたお金に関する話に終始しています。
面白いボードゲームの作り方を知りたい方や、ボードゲームをはじめて作ってみたい方には向きません。
内容的には、対談集となります。
かつて至道流星氏が運営していた小説投稿サイト「トークメーカー」におけるオンライン座談会で交わされた会話を編集の上、収録されています。
また、2021年現在のコメントページも用意されており、2017年に交わした対談内容を、2021年の架神さんが振り返ってコメントしており、現在では古くなってしまった部分は修正され、現在ではこうとアップデートされています。
本の感想
「趣味」としてスタートしたはずのボードゲーム作りが、1000部作ることをきっかけに「仕事」になってしまったことや、クラウドファウンディングで成功してしまったが故に戻れなくなってしまったり、失敗談の数々から学びを得られるひとは多いことでしょう。
後半の、人間関係の構築の仕方や、具体的なPV数まで赤裸々に明かした宣伝方法に関しても普遍的な情報として価値を感じました。
共感したのは主に前半です。
わたしの場合、生活で用いるお金は本業の給料でまかなっています。そして「趣味」の創作で得ているお金は、すべて臨時収入と言うか、生活費としては見込んでいないので、すぐに飲んでしまったり、妻へのプレゼントに使ったり、楽天証券の口座に入れたりしています。
しかし、ここ数年「趣味」の比率が生活のなかで大きくなっている印象で、実は「趣味」と認識していただけで、実際にやっていることは「副業」なのではと思うようになってきました。
ここらへんは自分語りになってしまうので、また機会を改めますが、こういった新たな気付きを与えてくれたという点において、本書は感謝を捧げたい1冊です。
終わりに
わたしと同じように、自分のやっていることを「趣味」なのか「副業」なのか定義しないままに向き合っている方は、そこそこいるのではと思うので、そういう方にはオススメです。
もちろん、本書がターゲットとしている、クラウドファウンディングをやろうとしているひとや、ボードゲームをいっぱい作ろうとしているひとも勉強になること請け負いです。