雲上ブログ〜謎ときどきボドゲ〜

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ゲーム『新すばらしきこのせかい』の感想

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 スクウェア・エニックスから発売された『すばらしきこのせかい』の14年ぶりとなる続編『新すばらしきこのせかい』を遊びました。
 前作は思い入れのあるタイトルだったので、本作も非常に楽しみにプレイしました。ネタバレありとなりますが、感想を書きます。

新すばらしきこのせかい -Switch

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新すばらしきこのせかい -PS4

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インターフェイスがとにかくオシャレでスタイリッシュ

 遊んでいるのを、隣で見ていたぺこらさんが「なんか『ペルソナ』っぽい」と言っていたのですが、とにかくオシャレでスタイリッシュです
 元々、前作の『すばせか』から音楽が最高にカッコよくて、会話の場面も吹き出し風の処理で、他のゲームとは一線を画していましたが、そのセンスを、さらに磨き上げてきた印象です
 会話の場面だけでなく、ステイタス画面や、フィールドマップ等、すべてが仕上がっていて、今までの「RPGならば、こうでなければならない」という四角四面なインターフェイスを、かんぜんに破壊しにきたと感じました

今風のキャラクター造型がパーフェクト

 キャラクターの造型は、相当、練り込んだものと推察しました
 前作『すばせか』の主人公、桜庭ネクは、ヘッドホンで外界を途絶する引きこもり系男子で、そんな彼がシキやヨシュア、ビイトと触れ合い、成長していくという話でした。
 私は『すばせか』のDS版を2008年に遊び、2012年にiPhone版がリリースされたときに遊び直しましたが、2012年に遊び直したときは、すでにネクの性格には、かなり辛いものを感じました。
 彼の内省的で、後ろ向きな姿勢に、もう向き合えなくなってしまったわけですね。


 今作の主人公、奏リンドウは、ネク同様に後ろ向きな性格で、なにかあればすぐにスマホで検索する傾向にあります。しかし、その引っ込み思案なところは彼本来の物と言うより、生まれたときからスマホが身近な存在としてある現代日本においては、概ねありえるレベルの後ろ向き加減だなと感じました。
 平たく言うと、リアリティがある、です。
 同様のことがフレットにも言えました。
 無闇やたらに明るいフレットは、リンドウごと物語を牽引する役目を負っていましたが、この練り上げられた明るさも今風と言えます。
 特に秀逸としか言いようがないのが笛吹ナギです
 陽キャとは相容れないと公言する彼女ですが、コミュ障という素振りはなく、むしろその正反対と言えます。静かに、相手の表面だけでなく内面までじっくり観察し、最適な言葉を選ぶ。言うなれば他人を慮ることができる、思慮深い賢者のようなポジションです。サブイベントで、人間の心の機知を配慮する選択が求められる場面では、だいたい彼女に任せておけば成功します。


 メインキャラクターの3人が、3人ともそれぞれバラバラの方向性を持っていながら、見事に調和しており、その立ち位置を魅力的に確立している
 キャラクターを作り上げることに、かなり手慣れたデザイナーが時間をかけて作りあげた。そう感じました

ストーリーは冗長で迂遠

 素晴らしいとしか言いようがないシステムとキャラクターですが、ストーリーは残念ながら今ひとつだと感じました
 死神のゲームは、7日間を通して行われるものですが、本作は前作同様、3周が前提となっており、実質21章のゲームと言えます。
 前作を遊んだときは学生だったので、周回プレイも気にならず、魅力的な物語世界にどっぷりと浸かるように遊びましたが、環境が変わったのか、全21章の物語は、やや冗長に感じられました
 特に3周目に入ってからは、新宿死神シイバとの決戦という図式が見えていたので、3周目の1日目~6日目は必要性を見いだせませんでしたし、リンドウのリスタートが発動する日はプレイ時間が延びる傾向にあるので苦痛ですらありました。1回の死神のゲームを7日間から5日間に短縮し、計15章であれば、すっきりまとまったようにも感じます。
 また、前作を知っている身からすると、


本番はクリア後。シークレットレポートを読み始めたら、物語の様相は一変するに違いない


 という確信があったので、一刻も早くクリアしたいという想いが募るばかりでした。

終盤は前作キャラが乱立『新』というより『2』

 ミナミモトは前作でも特に好きなキャラクターだったので、再登場、しかもプレイアブルというのは、完全に嬉しい不意打ちでした。
 ナギの「トモナミ様……」ではないですが、活躍シーンの度に、うっとりした目で見てしまいました。特にメガホンを構えるシーンは好きですね。


 けれど、ビイトが登場してパーティ加入し、ネクが登場してパーティ加入し、挙句の果てにシキやライムまで出てきて、もうお手上げだと感じました。
 わたしは前作ファンなので良いですけれど、前作未プレイで本作から入ったひとは、ぜんぜん展開についていけないのではないでしょうか?
 エンディングにおいてネクがシキと再会する場面なんて、14年越しに再会しているわけで、涙なくして見られない超名シーンのはずなんですけれど、前作未プレイの方にとってはまったく感情移入できないですよね?
 正直、こんな展開にするんだったら『新』ではなく『2』とすべきでしたし、『2』だと商業的に不安ということであれば、前作キャラはゲスト程度に抑えておいて、『新』としてネクに頼らず、リンドウたちツイスターズの物語に徹してくれた方が嬉しかったです……。

真『新すばらしきこのせかい』としてのシークレットレポート集めの旅

 今さらですが、シークレットレポートは集め終えていません。
 集め終えるどころか、まだ3つか4つしか入手していません。
 上述の通り、このゲームはシークレットレポートを集め始めるのが本番……と分かってはいるのですが、スキップが実装されておらず、集めるのに手間が掛かるので、ちょっと放置してしまっています。
 シークレットレポートをコンプリートしたら、評価がガラリと変わるかもしれません。

終わりに

 と言うわけで『新すばらしきこのせかい』の感想でした。
 久々にコンシューマのRPGを、腰を据えてプレイしましたが、非常に面白く、楽しい時間を過ごせました。